グッド・ジョブ 媚薬 5部91 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

文明が笑って手を上げた

「うん、人の手配が終わったわ」

「おお、そうか」

「荷物の積み下ろしをする人足が5人と警備が10人で輸送車の前後に

車両を配備し5人ずつ搭乗する事になっている」

「よっし!奴らがマシンガンで撃ち込んで来ない限りは大丈夫だな」

文明が笑って小妹に返事をした

「意外とバズーカを撃ってきたりして」

亮が冗談で言うと

「そうね」


「うん、282億円が奪えるならかなり乱暴な事をするだろう」

小妹と文明が真剣な顔をしていた

「もし情報を漏らすとしたら一文字の隣に居た男しかいないはずだ。

ところで、あの男の名前は?」

「一文字は一言も彼の名前を呼びませんでした」

亮は通訳のナンシーの顔を見るとナンシーは顔を横に振った

そこに美咲から電話があった

「お待たせ亮、送ってくれた写真の男は千野貞夫35歳、

広域暴力団松川組の若頭補佐よ」

「ありがとうございます、写真でよく分かりましたね」

「うふふ、こっちはプロの集まりだからそれで千野がそっちへ行っているの?」

「はい、一文字とべったりでした」

「そうわかった、私達は千野の線から松川組を調べてみるわ」

「お願いします」

亮はまだ一文字が300億円を日本に運び出す計画を話していなかった

電話を切った亮は一文字と一緒にいた男が松川組の男だと説明した

「ワカガシラホサ?」

小妹が首を傾げると

「アシスタントサブリーダーかな?あはは」

亮が上手く説明できなくて笑った

「松川組の幹部というわけか」

「はい」

文明が聞くと亮は真剣な顔で返事をした。


「なるほど、どうりで日本円を貨物で日本に持ち込む方法を知っているはずだ、

船の手配も間違いないだろう」

「こちらでお金の持ち出しを止めたら、中国政府が没収してしまうでしょうから

日本に着いたら外為法違反で捕らえます」

「まあ、そうだな。後はお前に任せる」

文明が亮の肩を叩くと

「僕は趙剛老師のところに行きます」

「うん、気をつけてな亮」

~~~~~~


亮は小妹とホテルを出ると

「シャオメイ、マギーのお見舞いに行きたいんだけど」

「ええ、それがマギーの容態が悪くて明日がの方がいいかも」

「容態が悪い?もしかしたら血栓が・・・」

亮はたいした怪我でなかったはずなのにマギーの容態が悪いと聞いて心配だった

「亮、気にしないで病院の先生がちゃんと看ていくれるから」

「そうだね」

亮は趙剛の屋敷に入って挨拶をした

「亮、がんばっているな」

「それほどでも」

亮が遠慮がちに言うと趙剛は

「今夜のために少し練習をしていけ!」

「はい」


亮は屋敷の地下にある射撃場でピストルを100発撃ち

すべてが的の真ん中に当った

「相変わらずいい腕ですね、亮」

趙剛の弟子の1人関龍が亮に声をかけた

「あっ、関龍さんお久しぶりです」

「この後、カンフーの練習をしましょう」

「はい」

亮は胴衣に着替えて道場に行って柔軟体操していると

真剣な顔をして関龍が入ってきた

「亮さん、今夜はとても危険な仕事になります

 ですから本気で行きますよ」


「関龍さんが本気になったら僕は勝てませんよ」

「いいえ、フロントドラゴンはあなたがつけるべきです」

「関龍さん、そんな事は絶対ありません、あなたこそ」

関龍は本気で亮に向かって行った。