でもだから面白い。
ときには無理に逆流せず流れにまかせてみると
結構想像以上に素敵なところにたどり着くこともある。
これがわたしの人生観です^^
わたしには一生子供に縁がないんじゃないかなとぼんやり思っていた30代前半。
結婚を決めたあともなんとなくそんな思いは変わりませんでした。
でも、ま、それはそれで楽しい人生さ。
夫もわたしとの結婚を決めた理由のひとつが
わたしといっしょなら子供なしでそれなりに楽しい人生を送れそう
というものだったそうで、似たような2人だったのです。
そんなわたしが心の準備などする暇もなく思いがけず母になりました。
でも長い間身近なところに子供なんていない生活を送っていたため
最初は慣れない悪戦苦闘の毎日です。
いつも母を演じる自分を離れたところから見ているもう一人の自分を意識していました。
それぐらい母業は自分らしくないことにように感じていたのです。
それでもいつしか子供は成長し、気がつくと
娘はお向かいさんの子供たちのベビーシッターを引き受けるまでに成長していました。
が、わたしがあまり母性あふれるタイプじゃないからでしょうか。
娘も小さな子供が大好きというタイプではありませんでした。
それでも、
「ずっと寝ているからリビングルームで映画でも見ててくれればいいの」
という言葉にノセられベビーシッターを引き受けたのです。
今思えばこういうきっかけがティーンのうちに向こうから飛び込んできて
娘はラッキーだなと思います。
ところがベビーシッターはそう簡単なものではありませんでした。
雇い主の両親が出かけるや否や
我が家のキッチンまで子供の泣き声が聞こえてきました。
どうやら泣いているのは2歳のブルックスのようです。
しばらくは様子を見ていたのですが10分経っても泣き止まないようなので娘にテキストを送りました。
「泣いているでしょ。そろそろ様子を見て来たら?」
今頃、約束と違う~とパニクっているだろうな。。。と思いながらメッセージを送りました。
これに対し娘の返事は
「ずっとベビーシッターをしている友だちに聞いたら、そのまま泣かしておけばやがて寝るって言ってるよ」
というあっけらかんとしたものでした。
「そんなの可哀相だよ。見て来てあげてよ。下の子も泣き声で起きちゃうと困るでしょ」
娘は渋々様子を見に行ったようです。
が、泣き声はそれでも止まりません。
さらに15分ほど経った頃だんだん心配になりお向かいさんの家の前までつい行ってしまいました。笑
玄関のドアは開いていました。
中に入ろうかどうしようかとしばらく考えているうちに泣き声が聞こえなくなったので一旦家に戻りました。
それからお隣はすっかり静かになりました。
しばらく様子をみていたのですがどうやら今度こそ問題なさそうです。
で、夫と2人でダウンタウンに食事に出かけました。
わたしたちが食事を終え、さぁ、家に帰ろうかという頃、
娘からテキストが入りました。
「取り替えたオムツってどこに処分すればいいの?」
「えっ? あれからまだ泣いてたの? オムツ替えたの?」
と、質問には答えずについ矢継ぎ早に聞いてしまいました。
「あれから1時間ぐらいブルックスと遊んでたの。そうしたら下のチャールズも起きちゃった」
下の子は別の部屋で寝ていたのですがどうやら起きてしまい泣き出したそうです。
仕方なくそちらの部屋に、上のブルックスを連れて見に行くと、勢いよく泣いている6ヶか月の赤ちゃんの体はびしょびしょ。
おしっこがオムツから漏れてパジャマがぐしょぐしょになっていたそう。
部屋をみわたすとチェンジングテーブルの上にパジャマの替えとオムツがあります。
で、次に娘がしたことは携帯でオムツの替え方をグーグルすること。
オムツなんて自分が替えてもらったのが数年前ってぐらいです。
当然替え方を知るはずもなく。
で、グーグルの教えの通りにチェンジングテーブルに寝かし、
なんとかオムツ替えには成功したようです。
が、そのオムツをどこに捨てるのかまではググっても分からず、聞いて来たのです。
「お部屋のどこかに魔法瓶みたいなものがない? それが使ったオムツ入れだからそこに上から押し込めばいいよ」
と、教えました。
「ありがとう!」
それで会話は終わりました。
家に帰り、初仕事から戻った娘、
「1時間9ドルだったら悲しいなって思ってたらこんなにもらっちゃった~」
と、すごく嬉しそうです。
しかも
「ブルックスめちゃくちゃ可愛かった」
と、子供嫌いな娘が目を輝かせていいます。
一体何があったのか。
つい質問攻めをしました。
「よく泣いている子供の面倒を見られたね」
「お母さんじゃない人がいきなり来たから最初はパニクってたよ。可哀相だった」
といいながら、わりに落ち着いていたようです。
「で、どうしたの?」
「お母さんは泣いても帰って来ないよって説明した」
「で?」
「さらに泣いた」
「で?」
「わたしに、バイバイ、バイバイっていって部屋を出て行ってほしそうだったから条件を出したの。
部屋を出て行ってほしいなら電気は消すよ。でもわたしがここにいていいなら電気はつけておく、どっちがいい? って」
「そうしたらちょっと考えて、ここにいていいって言ったの。2歳にしては頭いいよね。
で、クリブ(ベビーベッド)から出してほしいっていうから出してあげて、読んでほしいっていう本を4冊読んであげた」
「そのあといっしょに積み木で遊んでいるとね
わたしの名前がわからないから
ブルックスはわたしのことLadyっていうの。
2歳になったばっかりだよ。すごい単語知っているよね。
なんかその言い方がすごく可愛くて
だんだんブルックスが可愛く思えて来た」
それからブルックスがしきりにサンシャイン、サンシャインというのだそうです。
それが You are my sunshine ♪ ってあの歌だと分かるのに時間はかからなかったようです。
寝る前にいつもお母さんにその歌を歌ってもらっているらしく娘にもその歌をおねだりするのです。
娘がその歌を歌うととてもうれしそうだったそうです。
それから娘に「Your name?」
って聞いたそうです。
そうこうしているうちに弟のチャールズが泣き出したのです。
チャールズのオムツを替えるときはやり方が分からないので
両足を片手でひょいと持ち上げて替えたらしいんですが
それでもベビちゃんはすでに泣き止んでいたというので、
それほどひどいやり方じゃなかったんでしょうね。
こうして、一人でも大変なのに2人の子供の面倒を見、
まず弟をクリブに戻すと、こちらは間もなく眠ったそうです。
不思議と下の子って手がかからないんですよね。笑
こうして1時間ほどブルックスと遊び、
「さぁ、そろそろ寝よう。もうおしまいだよ」
というと、あっさり「OK」といって眠りに就いたそうです。
最後に娘がこういいました。
マミはわたしが赤ちゃんの時、泣くとすぐにお部屋に来てくれたよね。
今でも覚えているけど、わたしはそれを知ってたから、
夜中に目が覚めて退屈だと来てほしくて泣いたんだよ。
2歳っていってもそういうの子供はちゃんと計算しているんだよ。
だから泣いてもすぐに行かなくていいの。
それで性格が曲がるとかそういうことはないから。
もうひとつ・・・
わたしはブルックスぐらいの年齢のころ、大人が猫なで声でいかにも子供に話しかけるみたいな声で話されるのが嫌いだったの。
だからわたしはブルックスに同じ目線で話しをするようにしているの。
ははは、子供なりにいろいろと考えているものなんですね。
なんとなく苦手だと思っていたことが、突然こんな形で氷解する。
小さな一歩が大きな前進につながる。
人生これだから面白いですね?
何だか長々と書いてしまいました。
おつきあいくださいましたみなさま、ありがとうございました。
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