学校から帰りの時、キルを見かけた。
「キル、何してんの?」
彼女はガラスウィンドウの先の何かを見つめていた。
だが、俺がそう声をかけると
彼女は俺の方を見て、すぐに逃げるように去っていった。
「お、オイ?」
家に帰っても彼女の様子が可笑しかった。
大きい物音が彼女の1つの部屋のように
しきってる先から聞えた。
俺は夜食をあげるために間のカーテンを開ける。
彼女は貯金箱をバラバラにばら撒いて、
お金を数えていた。
「キル、おやつ・・・貯金箱開いて何してんの?
何か欲しいもんでもあるのか?買ってやるぞ?
ほら、いってみろ?」
「ない・・・。」
「そ?」
それから数日後、王子として、姫と仕事中。
その時、キルが覗いていたお店を通る。
彼女はその店のガラスウィンドウを見て
ものすごく落ち込んでいた。
「・・・姫?」
「ここにあったネックレスない。」
彼女が見ていたのは銀アクセサリー屋だった。
ガラス越しに見えたネックレスが無かったのだ。
「売り切れたんだろ?
・・・もしかして、欲しかったやつか?」
「・・・無いなら、別にいいんだ。」
姫はそう言いながら、ニコっと微笑んだ。
けれど、俺は胸が痛かった。
ないって言ったくせに、嘘ついたから。
それから、キルは俺に隠すようにコソコソしていた。
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「僕の世界」 特別編。まれにエロ王子(18禁)です
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