王子様「キル、起きてるか?」


だけど、返事はなかった。


いつも変な寝言言うのに、それさえも無かった。


暗いまま、彼はパジャマに着替え、ベットへあがる。


暗闇の中、


へこんだ彼女の方の掛け布団さえも分からずまま


ケイは彼女がいると思い込みながら、


声をかける。


困った王子様「さっきは・・・どなって、ごめん。

許してくれるなんて、思ってない。」


困った王子様:嫌われてるの知ってるから、

いつもモヤモヤ感がただよう・・・。


王子様「・・・。おやすみ、キル。」


彼はそのまま、布団をかぶった。


翌日。


いつもの時間に起きる。


そして、いつものようにキルの寝顔を見て、


いつものように布団をかけ直し、


部活へ行くのが日課。


だけど・・・


王子様「キル?」


布団はへこんだままだった。


困った王子様「俺より、先に起きるなんて・・・?」


彼は先に出たと思ったのか、いつものように


制服に着替え、メガネをかける。


そして、1階に下りた時、その真相が分かったのだ。


怒りの王子様「はぁ!?

俺を探しに出かけたきり、帰ってこないって!!」


ケイは制服のまま、家を出た。


もちろん、キルを探すためである。


シズ「あ、ケイちゃーん!仕事は!?

もう・・・探すなら、ちゃんと見つけて来てよね?」



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