ケイは闇勝ビル前に居たが、


開けてもらえず、芸能事務所の机で


丸めるように、頭を伏せていた。


困った王子様「・・・。」


そこへ同じ事務所の後輩、カイがやってきた。


紫髪の男の子。


カイ「あ、王子。帰らないの?

今日は仕事ないのに、2回も・・・。」


王子、ケイはキルが起きる前の午前中もこちらに


お邪魔して時間をつぶしていた。


今日、仕事がないのは、


キルに出かけててって言われても、お祝いしたかったから。


だけど、それも叶わない。


好きって知って、それなのに、キルは・・・


悔しくて悔しくてたまらなかった。


困った王子様「・・・。0時前には帰るよ。」


外は雨がパラパラと降っていた。


それでも、キルは探し回っていた。


おばさんにそう言われてから、家に帰ってないため、


傘なんてもってなかった。


体は冷え込み、震え出す。


眼鏡姫君:このまま2度と帰って来ないなんてヤダ・・・。

学校じゃイジメては避けてるのに、家じゃ違う。

ブルーガ君!見つかるまで帰らない・・・っ


時は回り、夕方を過ぎても、キルは


家には帰らなかった。


雨は重く、圧し掛かり、土砂降りになるほどに降った。


キルの父が家に帰っても、キルは帰らない。


ナヤ「ちょっと、2人共遅いんじゃないか?」


シズ「そうね。

ケイちゃんは事務所にいるって言うけど

キルちゃん、どうしたのかしら?

明日は学校あるのよね?

雨も降ってるし、何処で雨宿りしてるのかしら?」


ナヤ「・・・もう、夏だ。

あの例の熱が出る頃かも知れない・・・。」


キルは母が死んだ年から夏になると


謎の熱がでるのである。


それはきっと・・・・寂しさから来てしまう熱なのだろう。


それから、さらに時は過ぎ、


夜中の12時前、玄関から物音が聞えた。


眼鏡の王子様「ただいま。」


ケイだった。


車かなんかに送ってもらったのだろうか?


ケイはちっとも濡れてはいなかった。


ナヤ「ケイくん、おかえり。」


シズ「ケイちゃん!あのね・・・」


眼鏡の王子様「・・・わりぃ。明日にしてくれる?

ヤミナにわるいから・・・。」


キルとケンカしてしまったことを悔やんでいるのか、


ケイはトーンを下げながらそう言った。


シズ「あ・・・。」


そして、急いで玄関に向かった2人の慌てた姿を見る事無く


2階へあがっていった。


キルとケイの部屋のドアには


キルの名前が書かれたプレート。


眼鏡の王子様「・・・キル。」


それを触りながら、少し、そうつぶやき、部屋へ入る。


だが、そこは真っ暗だった。





ペタしてね

「僕の世界」  バレンタインチョコ 特別編。まれにエロ王子(18禁)です

他の小説を読みたい人はこちら にて

「俺の心が輝く時」 GOAL

G★A2次小説。近江君メイン水曜限定

「SHIPS×SHIPS」 照れる宙人

きらレボ2次小説。宙人君メイン金曜限定

バナーアメフォトメッセージ

読み終わったらポチっと応援!励みになります

ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ

ランキングにほんブログ村 小説ブログ 人気ブログランキングへ ランキング