そしてクリスマス。姫の家でパーティを開いていた。
でも、そこにはーーーー・・・・・


『アイツがいないんだよ!』


「あ、姫ね・・・この前からこもってるのよ。」


俺はわかってる。
俺らの部屋から見ても、カーテンが閉まってたり
部屋にこもってる理由は・・・・・


「お前、言って来いよ、!
俺は、あとでいいから、零行ってやれよ。」


零は景に言われて階段をあがり、姫の部屋に行く。
その頃の姫は・・・


「景君の嘘つき・・・。バカ・・・。
桜は零君の彼女なんだ・・。プレゼントいらないんだ。」


泣いてる彼女のもとに零がやって来た。


「姫・・・。」


「零君・・・なに?」


「俺、変わんないよ?
本当だから・・・俺、お前が一番好きだから。」

「バカじゃないの?彼女いるくせに・・。」

姫はクッションをもち


「そんなこというなーーー!!!」


といいながら零に投げつけた。


「ちがっ!」


でも、零は思っていた。これ以上話しても理解してくれないと
零は部屋から出た、そこには景がいた。


「ど、どうだった?」


「だめだ・・・俺、ふられた・・・わ。」


え・・・?
やっぱり、姫は桜が彼女だって分かっちゃったみたいで


「あとは俺がなんとか、する。だから先に下に降りてて。」


「ああ、まかせたよ、景。」


俺は君を励ますしか出来ないちっぽけな存在だから、な。
零が下へ降りていくのを確認すると、
景は彼女の部屋のドアをノックした


「姫・・ちょっと開けて?」


でも、彼女は無言だった


「俺だよ?」


「来るな。」


・・・声も零と一緒だから、間違えてるのかな・・?


「景だってば。」


俺がそう言うと、彼女はドアを開けてくれた。


「・・・景君?入っていいよ、景君なら。」


「・・・・。」


一体、2人の仲に何があったんだよ。
姫、さっきから悲しい顔だし・・・・・。でも


「はい、クリスマスプレゼント!」


と景は、持っていた袋を姫に差し上げた。
彼女が中身を見ると


「あ!この前取れなかった・・人形?」


「取るまで時間かかっちゃってさ。」


姫は人形を取り出し、ギュっと抱きしめた。


「・・・景君、ありがと。あ、私もプレゼント。」


「うん?」


彼女から渡された小さな袋はあのピアスが入っていた。


「これ・・。零にも1コあげるって、なんで2コも・・?」


零にあげるって買い物付き合ったのに


「いいの・・。彼女、同じの持ってたしあげても意味ないもん。」

振ったんじゃない、やきもち、焼いてるんだ・・。

「でも・・。」


「あー!景君のばか!なんで嘘つくの!?
女友達じゃないじゃん!」


最後まで景が言う前に姫がそう怒鳴った。


「なっ・・・!」


嘘・・ついたのは悪いと思ってるけどっ


「そんなの決まってるじゃん!お前が零の事1番好きだってコト
双子の弟の俺が一番分かってんの!!!!」


一番近くに2人を見てたからこそ、姫の思いは知ってるんだ。


「・・・・っ!」


景がそう言うと姫は持っていた人形を床に落としてしまった
嘘ついたのは姫の為であって


「だから、悲しませたくなくて嘘ついた。ごめん・・・。」


「ううん・・・いいの・・・。」


「姫・・・。」


そう、言って俺は1歩、姫の元へ歩く。
俺の励ましじゃ、まだ笑顔にはなってくれないんだな。


「景君、隣・・座って・・・。」


「え?」


パンパンと隣を叩く姫。景はもちろん彼女の隣に座る。
ーーー・・・座ったとたんに我慢してた涙が大量に
姫の目からこぼれ落ちる。


「私、10年間も無駄にしちゃった。ずっと零君のコト
ばっか考えてたのに・・零君のバカー。」


大泣きする姫に俺はやっぱりこういう事しか言えなくて。


「あきらめるなって。
10年の思いは無駄じゃないって、頑張れって!」


自分もそうなのに・・・


「う、うん。がんばりゅうよ~」


どうして俺は優しい言葉をかけてしまうんだろう・・?
数分後、彼女は大声で泣くのをやめた。


「ありがと・・。はげましてくれて・・。」


いつも励ましてくれたのは景君だったね・・・


「私、疲れちゃった。」


「え?」


横にいる彼女を見る前に姫は景の肩によりかかった。
涙が流れ落ちるのを景から隠すように・・・


「あっ。」


神様ー今だけでいいから、この幸せな時間を止めてください。


R&K 5話へ続く



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