年の数だけ、写真と過ごしてきました。
いいことも、よくないことも。
二世カメラマン、みやがわよしえ。
いいことも、よくないことも。
二世カメラマン、みやがわよしえ。
「低価格」を守った、父のスタジオ
「かぞくしゃしん」の相場はいくらだろう。
よそさまのスタジオのことは、よくわからない。
豪華な衣装や、数時間も貸切のスタジオをみると、
「あぁ、高いのかなぁ」と想像してしまう。
我が家の生活費で、レジャーに回せるお金はそんなにない。
ドレスとメイクアップで娘にお姫様をさせてあげたいけど、
予想外の出費は、主婦としてイタイ。
↑ドレスサンプルの撮影依頼をうけて、仲間のカメラマンさんに行ってもらったときの写真。
スタジオをやっていた父が、ずっと値上げをしなかった商品がある。
大きいプリントの高級レザー台紙セットが、父のスタジオの売れ筋だった。
単価も高く、利益も大きい。
休日は父のスタジオに駆り出されていて、私は、これを販売するのが得意だった。
片隅にある、少し小さいサイズの紙台紙は単価が安く、
しかもレザー台紙より原価が高いことを知っていたので、
私は率先して売らなかったし、
大半のお客様は高い商品を買った。
ある日、展示スペースを改めながら、父に提案した。
「紙台紙降ろして、豪華なの飾ろうか?」
そしたら父は、たった一言、
「それしか買えない人もいるんだぞ」と言った。
写真のことは、父からあまり教わってない。
撮影に駆り出されるわりには、私の写真は、よくボツになった。
でも、とても大事なことを教えてもらった。
「利益だけを求めるな」
でも、父が大切にしてきたことを、守りたい。
誰のための、かぞく写真か。
愛情にあふれた写真を残すのに、
ドレスも、数時間スタジオを貸しきることも、そのための高額な対価も、必ずしも必要なものじゃない。
あったかい家族写真を残したいと思う人は、
ドレス写真館に通える人数より、はるかに多いと思う。
父の方針は、私の中で、軸になっている。
http://www.rukaphoto.com/
■この写真を撮った人■
■この写真を撮った人■
ルカフォト・宮川よしえ
写真館の家庭で育つ。結婚式場の写真スタジオで修業ののち、フリーカメラマンへ。自身の子育てをきっかけに、屋外でファミリーの遊ぶ姿を撮る、ルカフォトを立ち上げる。ファミリー撮影の他、ブライダル、舞台、スクール、WEB用の撮影など。現在二児の母
ホームページhttp://www.rukaphoto.com/
写真館の家庭で育つ。結婚式場の写真スタジオで修業ののち、フリーカメラマンへ。自身の子育てをきっかけに、屋外でファミリーの遊ぶ姿を撮る、ルカフォトを立ち上げる。ファミリー撮影の他、ブライダル、舞台、スクール、WEB用の撮影など。現在二児の母
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