秋田県鹿角市にある花輪養蜂場 です。
花輪養蜂場では、福島第一原発の10キロ先の浜通りに、ミツバチを越冬させるために巣箱が置いてあるそうです。
でも、もう半永久的にその地域に入ることができません。
震災で多大な影響を受けたため、今年の4月、採蜜のために新たにミツバチを購入して採蜜したりんごの蜂蜜です。
ミツバチの群数も、ミツバチの数も去年の半分以下だそうです。
ミツバチの数が減ったのですから、当然採蜜量も去年より減るはずです。
今年のりんご蜂蜜の収穫量は昨年の25%だとか。
「全財産(養蜂家にとってはミツバチのことですね)を失い、今年はやる気がしない。来年に期待するしか無い・・・
アカシアが開花し始めてきたので取あえず頑張ろう!」
そう書かれたホームページを見て、アカシアの蜂蜜が採れるころに「花輪養蜂場」からアカシア蜂蜜を買うことに先日決めました。
電話の向こうは息子さんでしょうか、男性が注文を受けて下さいました。
気になっていたミツバチの巣箱のことを伺うと
「巣箱はそのままです・・・。諦めました」
心なしかトーンダウンした声の主から、言葉少なに答えが返って来ました。
もう足の踏み込めない地域なのですから、聞くまでもない質問でした。
東日本だけなく、マスコミに取り上げられることもなく大きな被害を被っている地域や人々がたくさんいるはずです。
「負けないで」
ほんの小さな協力しかできませんが、少しでも元気を取り戻して頂いて、アカシア蜂蜜を採蜜して頂ければ嬉しく思います。
来年にはミツバチが巣別れをして蜂群も増えている。
私はそんなシナリオを描いています。
養蜂家は概して、楽天家が多いと聞いています。
逆境にもめげず、たくさんの方に「美味しい蜂蜜」を届けることが、養蜂家にとっての喜びではないでしょうか。
皆が安心して食せる、美味しい蜂蜜を採蜜し続けて下さることを願っています。
今回は、りんご蜂蜜とアカシア蜂蜜を注文しましたが、花輪養蜂場はあきたこまちやりんごの栽培を行っていますので、秋には美味しいあきたこまちやりんごも生産されます。
福島第一原発10キロ圏先にミツバチが・・・
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