ケラウノス。


この、ローマ神話最強の武器の名前を冠する機関が鎮座するのは、


聖山ビル2F。市場市民議会の下の階です。


リュウジ護民官: 財界との関係は良好だ。


チンユ補佐官: 私達の硬軟分けた戦略が功を奏したのでしょう。


リュウジ護民官: 人員の足りない企業に市場市民を送り込み、販路の開けない企業に、ディア通貨市場・市場市民市場を開放した。

これが良かったのかな。


チンユ補佐官: 彼ら新自由主義者は、企業利益と株主の利益を最重要視します。

しかし、我々市場市民は、彼らに言わせれば、調和主義者、コンコルディアンと言うそうですが、我々の住む生活市場の保持育成が最重要視されます。

要は、我々が職を得、生活する市場自体を買い支えようという試みが、市場貢献度の高い製品を優先して買う行為を正当化させ、その行為自体が自由競争よりも優先されます。

だから、市場を買い支える市場市民を雇う企業の製品は、何にもまして買われる。

これが巡り巡って、企業側にも利益をもたらしたんでしょうね。


リュウジ補佐官: 俺達の生きる市場を買い支える権利、購買権か。

当たったな。


チンユ補佐官: はい。購買権のもう一つの顔も順調です。


リュウジ護民官: ああ、我々の購買権に賛同しない企業の製品を排除して、ケラウノスで新しい法人の器を作っていくというあれか。


チンユ補佐官: はい。経営能力のある新たな人材のリストも、ケラウノス内に出来ています。


リュウジ護民官: やりすぎるなよ。


市場市民達が職を得、生活する市場を、買い支える権利を行使する為に作られた新たな権力、購買権。


それを遂行する為に作られた機関にして、市場市民最強の武器。


それが渋谷区聖山ビル2階、ケラウノスです.




資本主義もやばいし 変わる主義のネット小説 トップ


ネット小説 パーテルパーテル トップ