年度末は師走とまた違った忙しさがある。
12月の忙しさは家族と過ごすお正月の準備や、年を跨ぐ準備、得意先の挨拶廻り等の儀礼的な忙しさであるのに対して、3月末の年度末は大企業や役所の決算期であったりするため予算消化等での納期、入学や入社その他の物質的な忙しさなのである。
勤め人であった頃には、なんで決算が３月なんだよ、年末とか年度末とかややこしいし１２月に決算して忙しさを一回に纏めちまえよ、などと思っていたものであるが、よくよく考えてみれば、恐らくはじめは負担を軽減するために１２月と３月に分けたのだ。１２月末は儀礼的で３月末は物質的、実に合理的ではある。しかしその風習が根付いてしまうと、それぞれ極限まで忙しさが加速してしまう逆転現象が発生する。根本的に人間はタイクツがキライだ。そして現代社会は意味があって結果が伴う行動こそが正しいとされているので、忙しさが増すばかりである。
そんなわけで４月以降の契約であったはずの例の物件が今月可能であると、不動産屋さんから連絡が入った。そこで聡明なわたしは光の速さでピンときた。ハハァ～ン、年度内に売上あげときたいのだな、と。田舎の小さな不動産屋さんであるので、ほぼ個人商店だ。わたしは自営業者は助け合わなければならないと思っているので、協力してあげることにした。お金と透明ビニール傘は天下の回りモノ、零細自営業者は足を引っ張りあわずに協力しあわなければならぬ。
脂汗をかきながら郵便局で現金をおろして、封筒に入れて小さいバッグに入れて、さらにキャリーバッグの奥に隠して愛車のトランクに詰め込む。こええよ、２００マンの現金なんて！以前にも書いたが、わたしはカードとか借金とかそういうのが嫌なのでクルマを買うときとかに何度か大金を持ち運んでいるが、何回やっても慣れない。恐い。強盗とかにあったらどうしよう。兄と名乗る人から「オレ、オレ～、ちょっと事故っちゃって示談金が必要でさぁ」とか電話があったらどうしよう。
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愛車で伊豆に向かう。片道５時間。
その日のうちに家の引き渡し、水道ガス電気を開通してくれるそうなので、ホテルの予約はナシ。しかしネットの開通には時間がかかる(光ファイバー通ってない)しテレビもないので、夜の暇つぶしのために(わたしもまた、退屈がキライな現代人だね)本屋でガウディの本を購入。建築っていえばガウディでしょ。
ガウディと言えばまず思いつくのはサグラダ・ファミリアだけど、ガウディ本人が作っていないのでわたしはあまり興味がない。こっちのアパートのほうが素敵。
ガウディのデザインハウスの写真のあとで大変恐縮ですが、こちらが無事引き渡しを完了した我が家で御座います。いえいえ たいしたものでは。家家 たいしたものでは。
安物の家だけど、予算はもう尽きたのでココからは自分でカスタマイズしていくしかない。和室のグリーンの壁が気に入らん。
さっそくリフォームとか言う名のハンドメイド開始。漆喰の塗り壁を作ろう。
なんかもう完全に業者。
なんとか塗りおわった。
あっはっは。ボロボロだね。フリーダムだねｗ
家はちょっとづつロミ子好みになおります。
オーダーのカバンサイトネックレスは好きにやってくれ、ってゆわれたからガウディの曲線を参考にした。
いやもう、疲れたから寝る。
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