帯飾り「彌旺狐【やおきつね】」の件1。 | 根付・帯留 鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ

帯飾り「彌旺狐【やおきつね】」の件1。

帯飾りの御注文を頂いた。

御題は「狐」。
「御守り/呪具」的性質の強い御依頼。

過去何度も述べているけれども。
「狐」は稲荷神の御眷属(御遣い)。
神から授かった「宝珠」と、
神力に通じる「鍵」を携えている。

で、こんなのが降りた。























スケッチ1

命銘、帯飾り「彌旺狐【やおきつね】」。








「彌(弥」=ますます。
「旺」=栄えた様子。

スケッチの「狐」は尾が八本。
「八尾【やお】」と掛けた次第。

八本の尾がふわっと編み上がって、
大きな「宝珠」を為す。
「宝珠」は霊狐の常備品。

「狐」の後ろ辺り。
「宝珠」には隙間が有って、
そこから中に通した「紐」が見える。
この「紐」を「九本目の尾」に見立てる趣向。

「紐孔」は軸部分を上下に貫通しており、
鹿角の「髄」を逃がしている。


「目玉」と「隈取り」を象嵌で表現。
他は白く綺麗に磨こう。



今回は「帯飾り」だもんで。
帯に差す「ヘラ」もセットで拵える。

一寸神札を意識したシルエットに、
もう一つの狐アイテム「鍵」を
透かし彫りで入れとく。
「鍵」は差し込んで使うもんだし、
丁度良かろ。


そんな意匠。






4月は僕んとこ武道一門の行事ラッシュ。
今年も忙しかった。

「草鞋の履き替え」が下手な僕。
いい加減、細工師モードに戻さんと…。


依頼者さんの「GO」を頂き次第、細工に入る。

続く。



**************


根付【ネツケ】や帯留【オビドメ】、簪【カンザシ】なんかに
御興味をお持ちの皆様。

グルっぽ「和装細工品 ~根付/帯留/簪~」にどうぞ御参加を♪


**************



根付・帯留・ペンダントヘッド等の御用命は鹿正洞まで。
御希望の予算と仕様に合わせてのお見繕いもOK。
詳しくはメールかメッセージにてお問い合わせを。