「新陰流兵法流祖 上泉伊勢守公像」の件9。 | 根付・帯留 鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ

「新陰流兵法流祖 上泉伊勢守公像」の件9。

鹿正洞で製作中の、
「新陰流兵法流祖 上泉伊勢守公像」。
前回からの続き。


「目玉作り」。


普通、ブロンズ像なんかには、
目玉は入れないものだけれど。
僕の細工では、
目玉で魂を入れるのが常。





まずは本体に「座グリ」を入れる。

根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉1

ここに目玉が入る寸法。




















次。

牛角で「羊羹」を拵えて、
穴を穿っておく。

根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉2

こいつが白目部分。
















鼈甲で細い「楊枝」を拵える。

根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉3

これが黒目。

黒い水牛角だと、この細工にはコントラストが強過ぎる。
だもんで、若干透過性の有る鼈甲をチョイス。
















白目と黒目を合体。

根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉4

「羊羹」に「楊枝」を差し込んで、接着。
















「羊羹」を「座グリ」形状に合わせて成形。

根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉5
根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉6

材の両端にRを掛けて磨く。


















材両端をカット。

根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉7

これで「目玉」完成。
大きさは芥子粒の半分くらい。
僕の作る目玉としては、最小クラス。
















仮組みしてみる。

根付・帯留  鹿角細工工房「鹿正洞」ブログ-目玉8

嵌り込むと二度と取り出せないので、
今は載せてあるだけ。
故に出目金。

実際はもっと「奥目」になる。









次は「面張り」。

続く。


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