ボルドーに見る葡萄品種 2 カベルネ・フラン
ボルドーに見る葡萄品種 2
カベルネ・フラン
カベルネ・フラン~CabernetFrancは、黒葡萄であり、ボルドー地方の品種ですが、明るい色合いで、木苺などの芳香があり、ロワールを除き補助的な存在と言われ、サンテ・ミリオンではブーシェBouchet、ロワールではブルトンBreton、マディランではブーシーBouchyと呼ばれているようです。
カベルネ・フランは冷涼な気候でも栽培が可能であり、多少軽めのカベルネ・ソーヴィニョンと形容されることもあるようですが、カベルネ・ソーヴィニョンと比較して、チャーミングな果実味が前面に出やすいと言う面と、青草の風味もやや強めに出るとも言われ、希に青インクや鉛筆の芯のような香りを生み、熟成もやや早め(1週間から2週間早め)に進むと言われています。
メドックに於いては、安定した収穫には樹齢30年は必要とすると言われるようです。カベルネ・フランに代わりプティ・ヴェルドを使われる方も。
一般的には、ボルドー左岸において、カベルネ・ソーヴィニョンの補助的な品種として取り扱われ、ワイン造りに於いて、カベルネ・ソーヴィニョンの出来が余り良くない場合は、カベルネ・フランのブレンド比率が増すとも言われて言ますが、カベルネ・フランがメイン品種とされているボルドー右岸地区もあります。
捉え方として、気候・風土の関係から~左岸に比べ冷涼な右岸では、カベルネ・ソーヴィニョンの完熟が難しいため、カベルネ・フランが植えられているという方と、右岸に適したカベルネ・フラン、メルローが最もテロワールを表現できるワインが出来るのであって、代替種としてカベルネ・フランが植えられているものではないと主張される方もいらっしゃるようです。
サンテミリオンを代表するシュヴァル・ブランは、概ねカベルネ・フランを60%、メルロー40%で造られ、繊細さの中に深みと複雑さを備えた熟成能力を持つワインが出来あがっており、カベルネ・ソーヴィニョンの出番はありません。また、同じく、サンテミリオンのオーゾンヌは、概ねカベルネ・フランを50%、メルロー50%で造られていますが、濃密な果実味、きめ細かな凝縮されたタンニンを感じさせてくれるようです。ル・ドームでは、カベフラ75%メルロー25%となっています。
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