CH バタイエ詳解 その1 | ろくでなしチャンのブログ

CH バタイエ詳解 その1

ぶどう シャトー・バタイエ  その1

       Chateau Batailley                   

                                                     5 級 PP格付外

                                                    AOC Pauillac

~「バタイエ」は戦闘の意。かってこの地でイギリス軍を打ち負かしたことに由来。

 

セカンド     リオン・ド・バタイエ  Lions de Batailley 

 

畑 面 積    60ha、総面積90ha  

年間生産量   30万本

隣 接 畑    オー・バタイエイエ

オーナー     カスティジャ家

コンサルタント ボルドー大学教授ドゥニ・ドュヴルデュー(2001年から)

作付割合    カベソー70% メルロー25% カベフラ3% プティ・ヴェ2%

平均樹齢     35年

植栽密度     8,000本/ha

土 質 等    標高23mから25m。石灰と石礫交じりの砂質土壌

収   量     50から54hl/ha

収   穫    手 摘

タ ン ク     ステンレスタンク、110hlから130hlの60基。

新樽比率      55%、1年落ち45%。

樽 熟 成    16ケ月~18ケ月

コラージュ     卵 白。

濾   過      しない。

アッサンブラージュ  

 1960年代 カベソー68% メルロー20% カベフラ12%

 1970年代 カベソー70% メルロー10% カベフラ10% マルベック10%      
 1980年代後半 カベソー70% メルロー25% カベフラ 3% プティ・ヴェ 2%

 1994年 カベソー70% メルロー30%

 2006年 カベソー70% メルロー26% カベフラ 2% プティ・ヴェ 2%
 2009年 カベソー74% メルロー22% カベフラ&プティ・ヴェ 4%
 2010年 カベソー78% メルロー19% カベフラ 1% プティ・ヴェ 2%

 2011年 カベソー85% メルロー11% カベフラ 1% プティ・ヴェ 3%

 2012年 カベソー80% メルロー18% カベフラ 1% プティ・ヴェ 1%
 2013年 カベソー94% メルロー 4% プティ・ヴェ 2%

 2014年 カベソー82% メルロー15% カベフラ 1% プティ・ヴェ 2% 33hl/ha 

 2015年 カベソー77% メルロー20% プティ・ヴェ 3% 新樽率55~60%

 2016年 カベソー85% メルロー12% プティ・ヴェ 3% 50hl/ha 新樽率60%

 2017年 カベソー80% メルロー17% プティ・ヴェ 3%

 2018年 カベソー74% メルロー23% プティ・ヴェ 3% 新樽率60%

 2019年 カベソー74% メルロー25% プティ・ヴェ 1%

 2020年 カベソー62% メルロー38% 新樽率60%

 2021年 カベソー76% メルロー20% カベフラ 2% プティ・ヴェ 2%

 2022年 カベソー75% メルロー22% プティ・ヴェ 3%  14.2%/ABV

 

特   徴  一般に生硬で、タニックで10年以上の熟成が良い。

香   り   ブラック・カラント、土、革、オーク、チョコレート、チェリー

 

ピコピコハンマー 飲み頃の続く期間/  収穫後10年から25年~ボルドー第4版

 

ピコピコハンマー 飲む時期、予想される成熟度、デカンティング‎時間

 ‎シャトー・バタイエはタニックなため、数年間のセラーリングをお勧めします。もちろん、それはヴィンテージによって多少異なります。‎

 シャトー・バタイエは、8年から12年間美味しくいただけます。若いヴィンテージは2時間~3時間程‎のデカンティングがお勧めです。これにより、ワインは香料を柔らかく開きます。古いヴィンテージは、堆積物を取り除くのに十分なデカンティングをほとんど必要としないでしょう。良年には10年から25年の間に熟成のピークを迎えるでしょう。  出典  The Wine Cellar Insider 

 

 ナイフとフォーク マリアージュ

  シャトーバタイエは、子牛肉、豚肉、牛肉、子羊肉、鴨肉、狩猟肉、ローストチキン、ロースト、蒸し煮、グリル料理など、あらゆる種類の古典的な肉料理に最適です。シャトーバタイエは、アジア料理、マグロ、マッシュルーム、パスタなどのボリュームたっぷりの魚のコース、そして無数のハードチーズとソフトチーズにも適しています。 出典  The Wine Cellar Insider 

 

 
 

ピコピコハンマー  評 価 ボルドー第4版より 重要なヴィンテージ+補記

 

○ 1982年 PP88

 やわらかい、比較的ふくよかな、フルーティな風味があるが。この年最良のワインが持つ深遠な凝縮感に欠けている。とは言え、ジューシーなブラックカラントが程良く混じった、心地よいスパイシーなオークっぽさは感じられる。ミディアムボディからフルボディで、ほどほどにタニック。ミネラル、土、ハーブの趣もある。 予想される飲み頃 2012年まで ダウン

 

○ 1985年 PP86

 ガーネット色をし、葡萄の完熟感が十分に見られる。甘い、カラント/チェリーのアロマや風味があるが、同時にバタイエらしい硬さやタニックな生硬さも持っている。出来の良い、抑制のきいた、エレガントなワイン。 予想される飲み頃 2007年まで ダウン

 

○ 1986年 PP87

 暗いガーネット色をし、フルボディだが、極めて硬いタニックなワイン。しかしながら、この硬いタンニンより長生きできるだけの深みや凝縮した果実味は持っている。 予想される飲み頃 2015年まで ダウン

 

○ 1988年 PP85

 典型的に厳格で、頑強な、閉じていて、香りが浸透しない1988年は暗いルビー色をしており、ミネラル、ブラックカラント、オークの控えめなブーケを伴う。ミディアムボディで、タンニンのレベルは突出している。 予想される飲み頃 2008年まで ダウン 

 

○ 1989年 PP87

 硬い、タニックな、頑強な段階に入ってしまったので、相当な忍耐が必要になる筈である(試飲2002年)。ルビー/紫色の健全で、香ばしい、スモーキーなオーク、チョコレート、超熟したカシスのブーケが漂う。ミディアムボディの、豊かな、エキス分の多いワインで、凶暴なタンニンと、良好な酸がある。スケールの大きな、伝統的なスタイルのワイン。 予想される飲み頃 2018年まで ダウン

 

○ 1990年 PP86

 中程度の暗さのルビー色をしており、目の開いた、華やかでスパイシーな、甘いノーズが感じられる。口に含むと、やわらかく、エレガントなワイン。 予想される飲み頃 2010年まで ダウン

 

○ 1994年 PP85

 魅力的な黒/ルビー/紫色に、甘いカラントの様な果実や新樽のアロマが伴う。ミディアムボディで、よく熟した、健全で、単刀直入な、うまくつくられたこのワインは、深みや複雑さを欠いているが、2007年までは心地よい、四角四面の飲み心地を感じさせるはずである。 予想される飲み頃 2007年まで ダウン

 

○ 1995年 PP87

 暗いルビー/紫色をしており、アロマはミネラル、ブラックカラント、スモーキーな新樽を思わせる。口に含むと、中量級の、内向的な、十分に輪郭のはっきりしたポイヤックで、タンニンはたっぷりあり、真のヴァン・ド・ガルドのスタイルをしている。 予想される飲み頃 2015年まで ダウン

 注 vin de garde ヴァン・ド・ガルド~長期間の瓶熟を経て、愉しむことが可能となるワインに用いられる言葉で、熟成タイプということ。

 

○ 1996年 PP87

 構造のしっかりとした、古いスタイルのポイヤックで、濃いルビー/紫色をしており、土っぽい、西洋杉の色合いを持つ、ブラックカラントの果実味や香りが味わいにある。ミディアムボディで、中間部は秀逸、深みも良好、ほどほどタニックで、引き締まっているが純粋なフィニッシュがある。優良から秀逸な作品。

 予想される飲み頃 2020年まで ダウン

 

1997年 PP84

 ハーブ,煙草、カラントの果実の趣と混じった湿った土壌のアロマがこの伝統的な造りのポイヤックに見つかる。ミディアムボディ、グリップ、タンニンを伴い、一般的に熟成に値するワインとしては予想以上に成長したやわらかいものになっている。 予想される飲み頃 2009年まで ダウン

 

○ 1998年 PP87

 秀逸な暗いプラム色をしたワインで、香りは煙草、西洋杉、ブラックカラント、土を思わせる。葡萄の完熟度は良好で、ミディアムボディからフルボディの、スモーキーで、ハーブの色合いがある風味をしており、余韻の長さも見事。タンニンは硬いが、過剰ではない。 予想される飲み頃 2017年まで ダウン

 

○ 1999年 PP86

 暗いルビー色をした、ミディアムボディ。雑草の様なブラックカラントの趣に絡み合った土や鞍革を思わせる。この熟したワインは、ほどほどのタンニンと引き締まったフィニッシュがある。 予想される飲み頃 2012年まで ダウン

 

○ 2000年 PP87

 かたく握りしめた様な、伝統的スタイルをしており、若い時より10年目の出来の方が良いのが常のポイヤックだが、2000年は暗いルビー色をしており、甘いブラックカラントの果実味があって、複雑ではない、ミディアムボディの、引き締まったタンニンが感じられる。十分に輪郭のはっきりしたスタイル。

 予想される飲み頃 2020年まで ダウン

 

○ 2000年 PP88 Wine Advocate June 2010

 ‎ブラックカラント、甘草、湿った土、苔、新鮮なポルチーニキノコの特徴は、この暗い梅/ルビー色のパウイヤックから現れます。それはバタイズリーのより最近のヴィンテージほど強く、強力で、または深くはありませんが、目立つ、しかし、過剰なタンニンだけでなく、中程度の体ではありません。‎

 予想される飲み頃 2018年まで ダウン

 

〇 2000年 PP91 Neal Martin Wine Advocate Jun 2017

 2000年 Batailley は、ボイセンベリーとダムソンの果実、お香、ヨウ素でノーズに若々しい活力を示しました。2011年に最後にこれを味わったときに述べたように、この地所には、この時期までほとんど生産されなかった豪華さがあります。口当たりはミディアムボディで、上質なタンニンがあります。このボトルは他のボトルよりも後方で、しっかりとしたタンニンが頑丈なバックボーンを提供します。それはヴィンテージの「たくましい」ポイヤックのままであり、それは確かに男性的なスタイルです。繰り返しになりますが、それはミレニアルヴィンテージのライトモティーフです。ですから、4、6年後には、長年にわたって飲んで楽しむことができる物質が生まれると想像できます。  予想される飲み頃 2020年から2045年 sei

 

 

シャトー・バタイエ詳解 その1 1982年~2000年 詳解はこちら

シャトー・バタイエ詳解 その2 2001年~2015年 詳解はこちら

シャトー・バタイエ詳解 その3 2016年~ 詳解はこちら

 

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