国産ワインって何? | ろくでなしチャンのブログ

国産ワインって何?

             国産ワインって何?

 

 

 何やら日本国にはワイン法が無いので、国産ワインを名乗ってよい条件は二つだけらしい。1つ目は日本国内で製造されたワインであること。2つ目は、1つ目の国内製造したワインに輸入ワインを混ぜたもの。

  現在ワインに関する輸入については、


 

①瓶詰めワインが輸入される。

②バルクワインとして輸入される。

③葡萄果汁として輸入され、加工されてワインとなる。

④濃縮(冷凍)葡萄果汁として輸入され、加工されてワインとなる。


 

以上の4つの方法があるようです。

 

①は完成品の輸入ですからそのまま販売されます。

 

②も、完成品ですのであとは瓶詰め、紙パック詰めを行いエチケット、ラベルを貼って販売する手法と日本で作られた葡萄により造られたワインと混ぜて販売する手法があるようです。ちなみにバルクワイン(bulk wine)とは150リットル以上の容器(液体コンテナ)で運ばれるワインのようです。

 

 それでは、後段の日本の葡萄で造られたワインと外国のワインを混ぜたワインは国産の表示が出来るのかと言うと、その割合に関係なく国産表示が可能のようです。冒頭の2つ目である、1つ目の国内製造したワインに輸入ワインを混ぜたもの。に該当するようです。

 例え99%フランス産のワインに1%の日本で作られた葡萄により造られたワインと混ぜたとしても、国産の表示が可能のようです。例えを99%フランス産としましたが、エジプト等ワインでマイナー(ごめんなさい。)な国のワインが99%だったら販売する時は国産の方が商品イメージが良いのでは。(私の勝手なイメージなので皆様にとっては違うのかも。)

 

③の葡萄果汁及び④の濃縮果汁に水を加えた果汁に対してアルコール添加して造られたワインも国産表示が出来るようです。冒頭1つ目の国内製造したワインですから。

 つまり、原料がどこの国の葡萄であれ、葡萄果汁であれ製造(加工)されたのが日本であれば日本国産を名乗れることになります。

 昨今、ワイン表示検討協議会の「国産ワインの表示に関する基準」改正により、輸入果汁を日本で醸造したものに日本国産の表示をすることは殆どなくなっているとも言われています。


 

 そもそも「日本国産ワイン」を名乗る条件が法律で決められていないという事のようです。そこで消費者に誤解を与えないようにするために、法文化したいのだけれども政府が動いてくれない。

 そこで日本ワイナリー協会、道産ワイン懇談会、山形県果実酒酒造組合、山梨県ワイン酒造組合、長野県ワイン協会の5団体が「国産ワインの表示に関する基準」を示した。本来は日本国内で採れた葡萄100%を使って日本国内で醸造されたワインについて日本国内産としたかったのでしょうが、従前の経過や各種団体の思惑もあり、そうも行かなかったと言うことではないでしょうか。

 

 日本でワイン造りを始めた頃は原材料が手に入らない(食用葡萄が加工用葡萄より圧倒的に高かった。)時代には、外国産葡萄を混ぜてワインを造って、自らが国産を名乗っていた経緯もあるのですから。

 ともあれ、日本国内でワインを造るのであれば国産の表示をしても良いよ。だけど、原材料表示は詳しく肩書表示か裏ラベルに書くようにしてね。

 消費者の皆様、良く見れば皆様が思っておられる日本国内栽培100パーセント葡萄を使った日本国内で醸造したワインと異なるワインは日本国産と表示しても区別が付くようにやっとなって来ました。と言うことではないのかな。因みに、原材料表示は2006年から改正で、使用量の順に記載するようで輸入濃縮葡萄搾汁らが記載されるようです。

 

  ところで、葡萄果汁で輸入するとか濃縮果汁で輸入するのは何故なんでしょう。結論は安いワインを造りたいからの様です。日本に瓶詰めワインを輸入すると関税が掛かります。それよりも葡萄果汁を輸入した方が関税は安くなります。さらに濃縮果汁の方がさらに関税は安くなります(どうも、濃縮果汁の輸入に際しては現在関税が掛けられていないような?)。それに輸送コストの問題があります。瓶詰めされたワインより、葡萄果汁の方が体積が減り、濃縮果汁はもっと体積が減るので輸送費が安くなるということの様です。

 安価なワインが粉末香味料が使用されているとか、アルコール添加であるとか、本物ではないとか、批判記事があるようですが単純にいろいろなワインがあっても良いのではないでしょうか。選ぶのは消費者ですから。但し、原材料とか、製造方法とか、ビオとかモノによっては(基本的に不要な筈だが。)賞味期限を明示することとして。どうもワインに対する思い入れが強い方にとっては、濃縮果汁で造られるワインに抵抗があるのでは。ましてそれを日本国産の表示をするとは。

 

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