ビジャージュ,ルモンタージュ 解説
それとなく 6 ビジャージュ,ルモンタージュ等
ビジャージュ(Pigeage)
赤ワインではアルコール発酵中に炭酸ガスの圧力で固形物(果皮、果肉、種)が液面に押し上げられ、果帽という固い層(発酵槽の5分の1から4分の1にも及ぶ大容量となります。)が出来ます。
そのままでは液体と果皮や種子が充分に接触できないため撹拌により抽出効果を上げる手法(英語でパンチング・ダウン)で、脚や手又は棍棒等で果帽を突き崩し液体に沈める手法です。
アルコール発酵中に行うのですが、回数が決まっている訳ではなく、求めるワインにより日数や回数が決められているようです。
ビジャージュを行わないと果帽が乾燥し雑菌が繁殖しやすくなるようです。ビジャージュはアルコール発酵が進むと果汁と果帽が自然と混じり合うようで、アルコール発酵の初期に実施されているようです。
現在でも手作業(足作業)で行っているシャトーがありますが、ビジャージュは発酵状態がタンク内の位置により微妙に異なるため、温度の低い個所を多く沈める必要があり、体感できる手作業(足作業)が理想とか。
ビジャージュは抽出とともに酵母の働きを助ける(酵母の増殖に酸素が必要。)ため酸素の供給と言う側面も持ちますが、ワイン造りには酸素との接触を出来るだけ避けなけなければならない宿命もあります。
ルモンタージュ(Remontage)
(英語でポンピング・オーバー)はタンク下部から葡萄液をポンプ等で汲み上げ果帽の上に注いで循環させる手法であり、ビジャージュの方が強めの抽出ができるようです。
1日2回程度から4回とシャトーにより回数は不定の様です。また、葡萄液を出来るだけ満遍なく果帽に降りかける事が必要であり、汲み上げられた葡萄液を人力でホースの注ぎ口を移動しながら行う方法や、シャワー状の吹き出し口で注ぐ方法等様々ですが、タンクからは二酸化炭素が大量に発生することから、作業中、頭の位置はタンク内に入れない(二酸化炭素は重たいのでタンク上部に溜まる。~いきなりガーンと殴られたような衝撃が走るそうです。)ことにしているそうです。ルモンタージュはボルドー独特の手法とか。
デレスタージュ(De´le´starge)
アルコール発酵中に液を一度引き抜き、種や果皮を酸素に触れさせ、元に戻すことにより色素、タンニンの抽出をコントロールする手法。
おそらく元に戻す時は、果帽が底に溜まっている状態に葡萄液を上から注ぐのだと思うのですが。
ニューマタージュ(Pneumatage)
発酵タンクに直径1m位の泡を断続的に生じさせ果帽を壊し、葡萄液と満遍なく果帽と接触させる技術であり効率が良く、酸化のリスクが少ないとされていますので、空気を送って泡を発生させるのではないと思われるのですが詳細は不明です。
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