シャトー・ラ・クロワ・デュ・カス詳解 | ろくでなしチャンのブログ

シャトー・ラ・クロワ・デュ・カス詳解

ぶどう シャトー・ラ・クロワ・デュ・カス

        Chateau La Croix du Casse 
                                           AOC Pomerol

 

セカンド     ドメーヌ・デュ・カス

               Domaine du Casse      

               年間生産量 7,200本

 

畑 面 積    8.76ha~9区画

年間生産量   4万8千本

隣 接 畑    ボー・ソレイユ   

オーナー     カステジャ家(2005年取得)

           前アルコート家(1985年取得) 

コンサルタント  ジル・パウケ、ドゥニ・デュブルデュ

             前ミシェル・ロラン

作付割合     メルロー70% カベソー30%

                ダウン

          メルロー90% カベフラ10%

平均樹齢     30年

植栽密度     7,000本/ha

収   量     48hl/ha

土 質 等    カデュソー村の南、砂質土壌、下層土は鉄を含む。

タ ン ク     ステンレスタンク 

発   酵     最大6週間

新樽比率     80% 

樽 熟 成     24ケ月、樽内マロラクティック発酵 

コラージュ     しない。
濾   過      しない。

特   徴    若い時はタニック、果実味豊か。

香   り     ブラックベリー、乾燥ハーブ、黒系果実、スパイス、

          燻煙 

セパージュ

          2009年 メルロー93% カベフラ 7%   

          2013年 メルロー93% カベフラ 3%   

          2019年 メルロー95% カベフラ 5% 

          2020年 メルロー94% カベフラ 6%

 

飲み頃の続く期間/ 収穫から4年~10年


       

  
評 価 ボルドー第4版より 重要なヴィンテージ


○ 1995年 PP90

 傑出したワインだ。この暗いルビー/紫色をしており、ブラックベリー、カシス、ミネラル、スパイシーな新樽の圧倒的なノーズを見せる。ミディアムからフルボディで、香ばしい風味はたっぷりあり、あふれんばかりに甘い果実味に染み込んだグリセリンやタンニンが感じられる。中間部の余韻は長く、口に含むと体格が良くなってくるフィニッシュがある。印象的な造りの、純粋で、リッチなポムロールは、相当な注目に値する。

 予想される飲み頃 2015年まで ダウン


○ 1996年 PP88

 印象的なボム・ロールで、縁いっぱいまで濃いプラム/紫色をしており、純粋なノーズはスパイシーな、甘いオーク、ミネラル、黒系果実、プルーンを思わせる。1996年のワインとしては驚くほど目が開いており、広がりのある、ミディアムからフルボディの、汁気の多い舌触りがある。フィニッシュにはタンニンも感じられるが、これはグリセリンや、果実のエキス、葡萄の完熟感で殆ど隠されている。魅力的な絹のようなワイン。

 予想される飲み頃 2009年まで ダウン 


○ 1997年 PP88

 ヴィンテージの掘り出し物のこのワインは、暗いプラム色をしており、目の開いたアロマはブラックチェリー、プラム、西洋杉、ハーブ、コーヒー、バニラを思わせる。まろやかで、美味しく、理解しやすく、飲みやすい。セクシーでミディアムボディ。

 予想される飲み頃 2005年まで ダウン 

 

○ 1998年 PP90

 傑出した作品で、このヴィンテージの掘り出し物の1つである。濃いルビー/紫色をしており、ブラックベリーやチェリーと混ざり合った甘草、燻煙、新樽と、完熟感のあるジャムの様な香りを見せる。フルボディで果実のエキスが凄い。筋肉は相当なもので、タンニンのレベルはほどほど。近いうちにがぶ飲み出来るワインではない。2年から3年はセラーで寝かせるべきである。最終試飲2001年3月 

 予想される飲み頃 2016年まで ダウン

 

○ 1999年 PP89

 潜在的な掘り出し物だ。光を通さないルビー/紫色をしており、超絶的に葡萄の完熟感のある風味はジャムにした様な黒系果実と混ざり合ったミネラル、燻煙、スパイス箱、新樽を思わせる。層を成すワインで、酸は弱く、厚みのある、広がりのある舌触りをしている。この最高級のポムロールは、多分1998年より急速に成長するだろうが、それでも十分熟成するだろう。  予想される飲み頃 2015年まで ダウン 

 

○ 2000年 PP88

 エキス分は多いが、極めて辛い生硬なタンニンも凶暴で容赦がない。色の飽和度は印象的で、たっぷりの黒系果実、土っぽい、スパイシーな新樽の特徴も見られるが、タンニンのレベルが本当にわずらわしい。確かに凝縮感はあるし、純粋で、出来は良いのだが、果実味とタンニンの戦争となると、タンニンに軍配が上がる。

 予想される飲み頃 2018年まで ダウン 

 

○ 2001年 PP88~90

 セクシーで、豪勢な、華麗なスタイルをしている。この深みのあるルビー/紫色をし、ミディアムからフルボディで、酸は弱く、豪奢なスタイルをしている。決してエレガントなふりはせず、大量の肉付きや、超熟した果実味、ジューシーな、汁気の多いスタイルを感じさせる。 予想される飲み頃 2015年まで ダウン 

 

○ 2003年 PP85~87

 この適切に造られた、ミディアムボディのポムロールは、魅力的なレベルのスモーキーなブラックチェリーの果実と混ざり合ったミネラル、乾燥ハーブ、スパイスを見せる。画一的だが、凝縮感や個性は平均以上だ。 予想される飲み頃 2011年まで ダウン

 

○ 2005年 PP89 eRobert Parker com June 2015

 ‎ラ・クロワ・デュ・カッセの強い努力は、緻密な桑とブラックチェリーフルーツだけでなく、いくつかの甘草、アンダーブラシとスパイスで、このワインは密なルビー/パープルカラー、大きな、牛肉の口当たり、適度なタンニンを持っています。‎

 予想される飲み頃 現在から2030年 sei

 

○ 2007年 PP87~89

 

○ 2009年 PP90 Wine Advocate February 2012

 ‎コーヒー豆、チョコレート、アジアのプラムソース、モカのノートを提供しています。酸味が低く、フルーツの負荷が高いセクシーなフルスロットルワイン。‎

 予想される飲み頃 現在から2027年+ sei

 

○ 2010年 PP89~91 Neal Martin erobert Parker com

                      Tasted April 2011

 ‎ラ・クロワ・デュ・カッセは、グラスに開発された素朴/アンダーブラシノートを持つ桑とラズベリーフルーツの熟した鼻を持っています。口蓋は粉末状の質感を持つ柔らかいエントリを持っています, 仕上げは、最初は少しバラバラですが、黒梅とブルーベリーとガラスの中で明快さを得ます.非常に細かい。‎

 

○ 2011年 PP85~87  Wine Advocate April 2012

 ‎甘草、キャラメル、ブラックチェリーのヒントと混ざり合ったスモーキーでオーキーなノートは、この光からミディアムボディの魅力的なポムロールに現れます。これは、‎‎近い将来に消費されるのが最善です。‎

 

○ 2012年 PP90 eRobert Parker co April 2015

 ‎根底にある鉄と土のノートの多くは、カシス、ブラックチェリー、スパイスも豊富に持っているこの密なルビー/パープルワインを支配しています。それは分厚く、男性的で、フルボディに媒体的で堅牢です‎。 予想される飲み頃 2018年から2030年 sei

 

○ 2013年 PP84 Wine Advocate

 グラスの中に香と紫色の香りが浮かび上がる光、赤いチェリーとブルーベリーの香りのブーケを持っています。口当たりはミディアムボディで、赤いチェリーと軽いチョコレート/トリュフノートで複雑ではなく、仕上げに向かって少し同調していますが、満足のいく長さを示しています。 予想される飲み頃 2019年まで ダウン

 

○ 2014年 PP90 Wine Advocate

 根底にある鉄と土のノートの多くは、カシス、ブラックチェリー、スパイスも豊富に持っているこの濃密なルビー/パープルワインを支配しています。それは分厚く、男性的で、フルボディに媒体的で堅牢です。

 予想される飲み頃 2018年から2032年 sei

 

○ 2016年 PP86~PP88 Neal Martin Wine Advocate Apr 2017

 ブラックベリーとボーイズネベリーの果実を含む強烈なブーケを持っています。口当たりはエントリーに粒状のタンニンでミディアムボディで、まともな果物ですが、私は40%の新しいオーク(実際には私の樽サンプルの50%)がタンニンとかなり溶け合っていないだけでなく、私が望んでいたように、仕上げは少し生のままです。

 

イギリス  価 格 表 Chateau La Croix du Casse 

    2000年 £156   2011年 £23

    2001年 £ 38   2012年 £61

    2002年 £      2013年 £22

    2003年 £      2014年 £23

    2004年 £      2015年 £26

    2005年 £ 28   2016年 £27

    2006年 £ 43   2017年 £20

    2007年 £ 35   2018年 £25

    2008年 £ 20   2019年 £18

    2009年 £ 40   2020年 £19

    2010年 £ 54   2021年 £

                                    WINE SEARCHER 2021.6.23記

 

ワンピ 一般的な評価
           

 1980年代後半から一貫して良好なポムロールである。ラ・クロワ・デュ・カセは、一般に若い時は閉じていてタニックである。多くの場合、果実味がふんだんあるため、こうした特徴は問題にならない。しかし、ヴィンテージによってはタンニンが粗削りできめが粗くなることもあり、ワインの成長が危機に瀕する場合もある。健全につくられたワインではあるが、ラ・クロワ・デュ・カセはこのアペラシオンの著名な兄弟たちほどの評価は得ていない。
 シャトー・クリネを凡庸なものからスーパースターの地位に引き上げた管理責任者のジャン・ミシェル・アルコートは、2001年に悲惨な事故で溺れて亡くなった。彼の早世によってこのシャトーには、穴がぽっかりと空いているようだ。カテュソー村の南、砂と砂利がベースの土壌の高台に位置するこの小さなポムロールのシャトーは、よく知られていないし、よい立地にあるわけでもない。しかし、品質に好ましい驚きが感じられる場合のある。1956年の壊滅的な寒さの後、ここの畑は全面的に植え替えが必要であった。

 

ぶどう シャトー・クリネのオーナー故ジャン・ミシェル・アルコート(2001年6月30日にアルカッションにてボート事故により御逝去)とミシェル・ロランの手により生まれ変わります。ミシェル・アルコート晩年作は2000年ヴィンテージ。

 その後は妻のアンリ・マリー・オーディ・アルコートがワイン造りをします。収穫量を抑制し、1本の葡萄樹に6房のみ。全収穫量の60%のみ使用した事もあるとか。隣接する、ボー・ソレイユと醸造施設を共有し、正に兄弟シャトー。

 ボー・ソレイユの畑の方が水はけが良いようです。ワインとしては、ボー・ソレイユの方がキメが細かく、エレガントで、ラ・クロワ・デュ・カスは土の風味が強いようです。

 しかし、シャトー・ランシュ・ムーサ、シャトー トロット ヴィエイュ、シャトー ドワジデーヌ等の有名シャトー9社を保有するカステジャ家により、2005年買収されたようです。ボー・ソレイユの所有関係は不明です。

 醸造コンサルタントはジル・パウケ、ドゥニ・デュブルデュと言いますから「シュヴァル・ブラン」コンビのようです。

     
   

 

      
 

エチケットが変更されました
 クロワ(十字架)と貝をモチーフにしたのでしょう。ほたて貝殻はサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼のシンボルのようです。ポムロール(サン・テミリオンが宿泊場所として有名)巡礼コースですので。

 デュ・カス (Du Casse)はフランス南部のオック語で、樫の (Du Chene) 」を意味するものと思われます

 

  

 

 

ぶどう ドメーヌ・デュ・カス

       Domaine du Casse      

 

        


            ダウン 名称変更

 

ぶどう レ・シェマン・ド・ラ・クロワ・デュカス

       Les Chemins de La Croix du Casse 

                                           AOC Pomerol

イギリス  価 格   Les Chemins de La Croix du Casse 

 2011年 £41

 2012年 £20

 2013年 £17

 2014年 £43

 2015年 £20

 2016年 £20     WINE SEARCHER 2021.6.23記

 

           

 

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