ヴィユー CH セルタン詳解 その1 | ろくでなしチャンのブログ

ヴィユー CH セルタン詳解 その1

ぶどう ヴィユー・シャトー・セルタン その1

          Vieux Chateau Certan  

                                          AOC Pomerol         

 

~ヴィユーは古い。セルタンはポルトガル語に起因するフランス古語で「砂漠」の意。

 もともと税金も掛けられない作物の取れない砂漠の様な土地の意味と思われます。   

 

セカンド    ラ・グラヴェット・ド・セルタン La Gravette de Certan 

         旧?クロ・ド・ラ・グラヴェット Clos de la Gravette 

 

畑 面 積   13.6ha~23区画

年間生産量   5万5千本

隣 接 畑   ペトリュースとセルタンの隣      

オーナー    ティアンポン家( 1924年から)

          3代目アレクサンドル・ ティアンポン 4代目ギヨーム・ティエンポン

              、一族(いとこ)はル・パンも所有 

コンサルタント リブルヌ・ラボラトワールCBC

作付割合    メルロー65% カベフラ30% カベソー 5%

            メルロー 1932年植栽あり   

平均樹齢    50年

植栽密度    5,500本/ha

収   量    35hl/ha~40hl/ha

土 質 等    セルタン台地に位置し、砂礫質で下層が鉄分豊富な粘土。  

タ ン ク     木製発酵槽

収   穫    手 摘。

新樽比率     50%

発   酵     30日前後 32℃

マセレーション  14日から21日

樽 熟 成    20ケ月

コラージュ     卵 白

濾   過      しない

アッサンブラージュュ  

  1989年 メルロー60% カベフラ30% カベソー10%

  1990年 メルロー50% カベフラ50% 収量の50%はセカンド

  1996年 メルロー60% カベフラ30% カベソー10%

  1998年 メルロー85% カベフラ 5% カベソー10%

  1999年 メルロー85% カベフラ10%

  2000年 メルロー70% カベフラ25% カベソー 5%

  2001年 メルロー75% カベフラ20% カベソー 5%

  2002年 メルロー70% カベフラ20% カベソー10%

  2003年 メルロー80% カベフラ20%

  2004年 メルロー70% カベフラ30%

  2005年 メルロー80% カベフラ20%

  2006年 メルロー70% カベフラ25% カベソー 5%

  2007年 メルロー70% カベフラ25% カベソー 5%

  2008年 メルロー65% カベフラ25% カベソー10%

  2009年 メルロー84% カベフラ 8% カベソー 8% 

  2010年 メルロー86% カベフラ 8% カベソー 6%  14.5%/Abv

  2011年 メルロー70% カベフラ29% カベソー 1% 

  2012年 メルロー87% カベフラ12% カベソー 1% 

  2013年 メルロー92% カベフラ 8%  
  2014年 メルロー80% カベフラ19% カベソー 1% 

  2015年 メルロー80% カベフラ19% カベソー 1% 14.6%/Abv 42hl/ha  

  2016年 メルロー85% カベフラ14% カベソー 1% 

  2017年 メルロー80% カベフラ15% カベソー 5% 

  2018年 メルロー70% カベフラ30%  14.4%/Abv 40hl/ha 

  2019年 メルロー78% カベフラ15% カベソー 7%

          新樽率70% 40hl/ha 

  2020年 メルロー85% カベフラ15% 

  2021年 メルロー77% カベフラ20% カベソー 3%

 

特   徴

    ワインの複雑さはカベフラ、カベソーを高い割合で使用すること

    による。メルロー主体のワインのような力強さはないが、豊かな

    芳香と優雅さがある。メドックに近い性格。ポムロールの華や

    かさは無いが強い構成を持つ。

香   り  ブラック・チェリー、スパイス、お香、カシス、甘草、

        ブラックベリー、西洋杉、バニラ、

飲み頃の続く期間/ 収穫後5年から25年

 

ピコピコハンマー 飲む時期、予想される成熟度、デカンティング‎時間

 ヴィユー・シャトー・セルタンは、良いヴィンテージで少なくとも12〜15年の熟成ではるかに優れています。若いヴィンテージは2〜3時間以上がお勧めです。

 これにより、ワインが柔らかくなり、香りが開きます。古いヴィンテージは、沈殿物を取り除くのに十分なデカンテーションをほとんど必要としないでしょう。ヴィユー・シャトー・セルタンは最高の飲み物を提供し、ヴィンテージ後15〜35歳の間に成熟のピークに達するはずです。 出典 The Wine Cellar Insider

 

※ ポムロールで最初にできたシャトー


       
 

ピコピコハンマー 評 価 ボルドー第4版より

 

○ 1982年 PP90  Robert Parker, Bordeaux Book (4) Dec 2003

 十分な飲み頃に達しているが、最も深遠なヴィユー・シャトー・セルタンと言えるものではないのは確かだ。もっとも、非常に魅惑的な、おいしい、まろやかな、食欲をそそるワインだし、屋外のたき火と混ざり合ったローストしたハーブ、干したスイートチェリーの果実の趣がある。好奇心を刺激する胡椒の様な、殆どタプナペースを思わせるノーズはボルドーと言うよりプロヴァンスの様だ。口に含むと、みずみずしく、汁気が多く、ミディアムボディで、凝縮感は傑出しており、酸は弱く、タンニンは甘い。誰もの予想を裏切ってこれから20年は持ちこたえるようになるのかもしれないが、私が思うに、楽しみを最大にしたいのであれば、向こう10年で飲んで頂きたい。最終試飲2002年11月 予想される飲み頃 2012年まで ダウン

 

○ 1982年 PP93 Robert Parker  Wine Advocate ♯183 June 2009

 ‎まだ完全に成熟していないこのワインは、エッジにいくつかの琥珀色だけでなく、杉、甘草、スパイスボックス、ブラックカラント、サクランボの複雑な、酔っぱらいの鼻を明らかにします。甘いタンニンと美しい濃度でミディアムからボディに、そして美しい濃度が、最近のヴィンテージは1982年よりも強く、より密度が高いように私には思えます。其れでも。 予想される飲み頃 現在から2025年 sei 

 

○ 1982年 PP96 Neal Martin RobertParker.com Nov 2012

 肉のノート、アジアのスパイス、苦いチョコレートのタッチで非常においしいブーケがあり、すべて優れた定義を持っています。口蓋は、数年前にはあまり顕著ではなかったその性格の一部である1982年のキャラクターを貸す非常に表現力豊かなカベルネ・フランに従います。素敵なサドルレザー、粒状の仕上げにセージとヘザーのヒントとダークベリーフルーツを注入動物のノートがあります。たぶん、このVCCは40年目に入るにつれて改善していますか?

 

○ 1983年 PP86

 ばらばらに壊れ始めている。ハーブの様な、ミントの様でさえある。暗いプラム色をしており、ほのかなプルーン、レーズン、古い鞍革と混ざり合ったほのかなマッシュルームを感じさせる。どうやら完全に自由落下状態になっているようだが、それでもいくらかの価値はある。 予想される飲み頃 2002年まで ダウン

 

○ 1985年 PP88

 どこかしらハーブの様で、野菜の様でさえあるワインで、甘い芳香はオリーブ、煙草、ローストした、ジャムにした様なイチゴやブラックチェリーの果実の趣を持つ。実に魅惑的で、ミディアムボディで、柔らかく、十分な飲み頃になっている。食欲をそそるワインだが、飲みきる必要がある。 予想される飲み頃 2008年まで ダウン

○ 1986年 PP91

 ある種の生硬さや、メドックの様な硬さのせいで、ブラインド・テイスティングではいつも騙されてしまう。色は未だに非常に健康的なルビー色で、ノーズはブラックカラント、チェリー、スパイス箱、西洋杉、ミネラルを思わせるのだが、これはポムロールと言うより明らかにメドック似なのだ。口に含むと、未だにその硬いタンニンが感じられる。ある種の若々しい生気があるのは良好な酸や傑出した純粋さのお陰だ。若いし、未だにいささか形が出来ていないが、非常に将来有望な、発展途上のワインだ。最終試飲2002年1月 予想される飲み頃 2016年まで ダウン

 

○ 1988年 PP91 Robert Parker Wine Advocate Jan 2003

 このヴィテージは未だにいささか過小評価されている。甘い黒系果実と混ざり合った土、木炭、甘草、コンポストが、このミディアムボディの、深みのある、見事なまでにエキス分が抽出されたポムロールのグラスから飛び出す。本当にメドックの様な構造がある。甘く、比較的成長しており、十分な飲み頃の高原部に入ろうとしているところだ。最終試飲2002年1月 予想される飲み頃 2015年まで ダウン 

 

〇 1988年 VP91 Neal Martin Vinous.com May 2018

 1988年のVieux Chateau Certanは、私があまり味わったことのないヴィンテージであり、再会したことでさらに気になります。正直なところ、最初の5分間は1989年に圧倒されたように感じました。しかし、すぐにその行動をまとめて、ブラックフルーツ、溶けたタール、シガーボックスのゴージャスなノーズを提供し、恥ずかしがらずにクラシックなスタイルで、後続の2つのヴィンテージよりも官能的ではありませんが、非常に明確に定義されています。味わいは上質なタンニン、完璧に判断された酸味、タバコと杉が後半を支配し、バランスが取れていますが、それでももう一口飲むように促すのに十分な新鮮さと長さが残っています。上上。

 予想される飲み頃 2018年から2035年 sei

 

○ 1989年 PP87

 未だにいささか生硬だが、やや成長した暗いガーネット色にはすでにいくらか琥珀色も見られる。いくらか甘いプラムやカラントを思わせるほか、埃っぽい土や、ほのかな乾燥ハーブの気配もある。ミディアムボディで、最前線は甘いが、しんがりは少々渋くなる。多分向こう数年セラーで寝かせれば恩恵を受けられるだろう。最終試飲2002年1月 予想される飲み頃 2016年まで ダウン

 

○ 1990年 PP93

 色は未だに非常に深みのあるルビー色で、いくらか紫色のニューアンスもある。若い、丁度青年期に近づきつつあるワインの様だが、それでもこのヴィンテージの真骨頂と言える超絶的に葡萄が熟した感じや弱い酸はある。甘い、殆どメンソールが溶け込んだブラックカラントの様なノーズで、ほのかな甘草、トリュフ、森の下生えを思わせる。フルボディで、ヴィユー・シャトー・セルタンとしては比較的筋肉質で、甘いタンニンと、余韻の長い、非常に高飛車なフィニッシュがある。輝かしいワインで有り、エレガントとその高飛車な風味のバランスがとれている。

 予想される飲み頃 現在から2025年 sei 

 

○ 1990年 PP94 Wine Advocate June 2009

 ‎これはヴューシャトーセルタンのための非常に強いヴィンテージでした。1990年は、木炭、甘草、ローストハーブ、森の床、香りのような肉のトリュフの甘い花束と一緒にリムに深いガーネットカラーを明らかにします。非常に低い酸味、溶けたタンニンの多く、そして長い、層状の仕上げを持つ肉質の、フルボディワインは、この美しさは完全な成熟に近いですが、それは崩壊する危険性はありません。‎

 予想される飲み頃 2015年まで ダウン

 

○ 1993年 PP86~PP88 Wine Advocate feb 1995

 1993年 Vieux Chateau Certanは、印象的なダークルビー色、ハーブ、甘草、ブラックカラント、アースのような香りの鼻、甘くて前向きで濃縮されたフレーバー、ミディアムボディ、軽いタンニン、そして広がりのあるジューシーな肉質のフィニッシュを明らかにします。より多くのタンニンとストラクチャーが出現することは間違いありませんが、これはヴィンテージにとって良い努力です。それは12~15年間よく飲むべきです。 予想される飲み頃 2010年まで ダウン

 

○ 1994年 PP88

 出来が良く、ざらざらしたタンニンや野菜の様な特徴はない。深みのあるルビー色をしており、ジャムにした様なチェリーやアジアのスパイスの香りや、僅かながら燻煙を感じさせる甘いノーズがある、濃厚な、リッチな、ミディアムボディの風味には秀逸な凝縮感や上等な純粋さも見られる。酸は弱く、肉付きはたっぷりだ。

 予想される飲み頃 2010年まで ダウン

 

○ 1995年 PP88

 試飲したボトルバリエーションが複数あり、成長したプラム/ガーネット色をしており、タンニンのレベルは高く、甘いブラックカラント、プルーン、オリーブの色合いがある果実味があり、渋いタンニンの感じられる、ミディアムボディのフィニッシュがあるワインと、型破りなほど成長しており、はるかに目が開いており、プロヴァンスのハーブ、ブラックチェリー、カシスの果実を思わせる、ミディアムボディの、ジャムの様な、みずみずしいスタイルをしていた。少々のボトルバリエーションは予想の内だが、品質はほぼ同じと言えるのに、この外向的な、目の開いたワインは何だったのだろう。

 予想される飲み頃 現在から2030年 sei

○ 1996年 PP87

 暗いプラム色をしており、ローストしたハーブ、アジアのスパイス、土、甘いブラックチェリーの果実の複雑なノーズがある。品の良いクラレットだ。秀逸な凝縮感があり、中間部は甘く、フィニッシュには穏やかなタンニンがあって、フィネスを重視したスタイルのポムロールである。 予想される飲み頃 2016年まで ダウン

○ 1997年 PP85

 煙草、西洋杉、ハーブ、チェリー、プラムの趣は軽いが、エレガントで心地よい。深みに欠けているが、ミディアムボディで、タンニンは甘く、雑草の様な感じがある。

 予想される飲み頃 2005年まで ダウン

 

○ 1998年 PP94+

 1990年以降のこのシャトーでは間違いなく最上のワインだ。素晴らしい潜在能力がある。色は濃厚な紫色。タンニンは強く、ボディは巨大で、品格のある黒系果実と混ざり合ったミネラル、スパイス箱、西洋杉、煙草を思わせる。余韻の長い、息の長い、タニックなフィニッシュが、この荘厳な作品に、閉じているが恐るべき個性を与えた。忍耐が必要になる筈である。最終試飲2003年1月 

 予想される飲み頃 現在から2030年 👇追加

○ 1998年 PP95 Neal Martin Wine Advocate July 2013

 カシス、ブルーベリー、バイオレットの香りが満ちた、ガラスの上にこぼれる、手始の花束を特許的に開発しています。口蓋は濃縮され、絹のような滑らかで粘性が高く、私が予想していたよりもわずかに低い酸味のスタイルでほぼ豪華です。魅惑的な、ロイベネスク仕上げ、これは寛大なワインであることが判明している退廃的なVCCです。 予想される飲み頃 2012年から2035年+ sei

 

○ 1999年 PP91

 育成中には水っぽさの要素も見られたが、例によって真実は瓶の中にあり、今では軽さや水分の痕跡はない。深みのあるルビー/紫色をしており、ブラックチェリー、トリュフ、西洋杉、バニラの衝撃的な芳香を伴う。層をなす、豪勢な舌触りをしたワインに、並外れた純粋さ、エレガンス、フィネスが見られる。古典的なボルドーで、口の中の存在感は卓越しているし、味わってみるとだんだん体格が良くなってくる。フィニッシュは長く、甘いタンニンがたっぷりあり、非常に印象的。 

 予想される飲み頃 2018年まで ダウン

          

         
 

ヴィユー・シャトー・セルタン詳解 1982年~1999年 その1 詳解はこちら

ヴィユー・シャトー・セルタン詳解 2000年~2009年 その2 詳解はこちら 

ヴィユー・シャトー・セルタン詳解 2010年~2019年 その3 詳解はこちら 

ヴィユー・シャトー・セルタン詳解 2020年~       その4 詳解はこちら

ヴィユー・シャトー・セルタン詳解 その5 詳解はこちら

   La Gravette de Certan

 

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