「Strasjour（ストラスジュール）」＠関内（☆☆）
http://www.strasbourg.jp/strasjour/index.html
０６年９月６日にオープンした「ストラスブール」 のフレンチ懐石料理店。
フランスと日本を程よく混在させた不思議な空間で小山シェフ自らがサーブするカウンターフレンチ。
料理にまで一貫してそのスタイルを貫いた特別な一日を演出できるレストランです。
住所：横浜市中区相生町２－５２
電話：０４５－６４１－９３８９
定休：月曜
営業：１１時半～１５時／１８時～２２時半（日祝１２時～／～２２時）
小さなビルの１階です。窓のある黄緑色の壁を横じまの仕切りで飾り付けたシンプルな外観。その上にはネオンで店名が。扉も派手な装飾はなく、横じまの木の扉です。
中は立地的に日陰になる場所ですが、これを美味く利用し、昼間でも薄暗く、ムーディーな照明が店内を照らす。厨房は小振りですが、奥行き１ｍ幅３ｍの大きく厚いカウンターを配し、調理のさまが良く見えます。ここに座ることが出来るのは４名のみという特等席です。
カウンターの上には臙脂色の紙のテーブルクロス。お箸に小さな絵皿。
０７年２月１４日の来訪。
１１時半の開店直後に直接中に入って聞いてみると、予約無しでＯＫだということでした。ラッキーです。
小山シェフともう一人の２人体制。他のお客はいらっしゃらず、完全にぼくの貸切状態でした。
飲み物は烏龍茶でお願いしました。
カルチェラタンコース ３８００円
一番安いコースです。しかし、これでも十分な量が出ます。
パンはフランスパンです。このあたりは普通ですね。
オードブル）季節のオードブル５点盛り
５点盛りとのことですが、上のコース同様の６点盛りで出してくださいました。大きさは同じながら飾りの絵の柄が違い、料理の色合いも美しい。フレンチらしい可愛らしさがあります。
中央のちょっと背の高い器にはニンジンのムースとコンソメのゼリー。ひとみ五寸という冬どりのニンジンを使っているそうで、柔らかな甘みがあって滑らかに舌を満たしてくださいます。イタリアンパセリをのせていました。
奥は鴨の燻製。その下には舞茸です。
右奥の緑のものは真鯛の燻製で、バジルのソース。香りの饗宴は量が少ない分すぐに終わってしまいますが、良い仕上げですね
右手前は鶉のバロティーヌ。バロティーヌは肉に詰め物をして筒状に丸め煮た料理。なんとなくチャーシューに似ています（笑）。
左手前は地鶏のガランティーヌ。八角の風味がしますでしょうか？ガランティーヌとは骨を抜いた仔牛や鶏肉に詰め物をしてゼラチンの多い出汁で似た冷菜料理。細かな野菜が入るのでバロティーヌとは違った味わい。
左奥はサーモンでマスカルポーネチーズをまき、パルメザンチーズのセンベイを飾りにしたもの。これが口に入れると燻製の香りを閉じ込めたかのような驚きがあります。みじん切りのパプリカ入りで食感もシャクシャクと美味しい。
魚料理）能登半島とぎ漁港より鮮魚のポワレ 酢味噌風味のプールブラン
白ソイのバターソテー。最初こそちょっと魚の匂いが気になりましたが、すぐにソースと一緒に食べて程よく感じます。表面の皮も柔らかな仕上がりで白身のしっとりとした美味しさは熟練の技ですね。
バターが強く感じられますが、味噌を使った白いソースと香りの強いトリュフのソースが半々にかけられていました。下にはほうれん草が敷いてあって、それで分けられているという懲り方。上には菜の花とアスパラのソテー。バターソースもかけられていますが、アクセントにトマトソースがちょっぴり添えられているのは妙か。
肉料理）富士高原地鶏の山椒焼き 季節の温野菜添え
影を浮き立たせるような美しい絵皿に肉料理が。
エシャロットを使ったソースで外側の皮をカリッと焼いた地鶏のソテー。椎茸にしし唐などのソテーが上に。下にも何かの野菜があったような気がしますが、忘れました。キャベツだったかな？
デザート）その日のデザート シェフスタイル
左は栗のアイスクリーム。栗の香りと味わいはモンブランの味わいに似ています。
右はモンブランのクリームをプルンとした厚めの葛で包み込んだ和菓子のようなデザート。糖水につかっていますが、そこにはレンズ豆を甘く煮込んだものも。
コーヒー又はハーブティーを選択できます。
ハーブティーはミントを中心としたブレンドでカモミールなどでしょうか。香りが強いものです。
ちなみに子供はどうかとお伺いしたところ、雰囲気を壊さないように小学生でも上のほうで騒がなければとおっしゃられました。特別な１日を演出するために仕方ない処置でしょうか。
総評は☆☆（二つ星）です。実に美味しいし、小山シェフ自らが作って説明しつつ出してくれるのでうれしいかも。通い詰めれば☆☆彡にあがる可能性が高い。もちろん、コストパフォーマンスも最高でしょう！