後半戦です。
料理の内容に関しては時間がたってから記録したのでだいぶあやふや~。
「プリマヴェーラ」 (2)食事編
夕食は18時からの予約に少し遅れて。レストランでいただきました。
入り口の側の明るいスペース。ちょっと乙女チックな飾りはシェフの好みでしょうか。奥の部屋はさらに大人の空間のようにこの日は見えました。実はさらにテラス席があり、犬連れの方々はそちらでいただいていたそうです。
最初にいただいたのは五味子という小粒な実の入った自家製のスパークリングワイン。きれいな布をかけた大きな瓶に持ってきて見せてくれますので、飲めないくせについ頼んでしまいました。赤紫色に染まっています。
つまみはよく浸かったグリーンオリーブとドライなイチジク。ねっちりしたイチジクは旨味が濃縮されていてうれしい。これがたっぷりですけど、コースだとお腹が膨れるので一つしかいただけませんでした。
オーベルジュ・ド・プリマヴェーラ10周年スペシャルコース 15750円
8000円、12000円、15000円とあるコースのうち一番高いものをオーダー。
根室産生うにのコキュティエール キャビアのせ
最初からしてやられました。これが美味すぎる最高の先付け。卵たてに立てられたヨード卵の色合いの卵の殻にフラン、生うに、根セロリのものかな?というエスプーマをかさねて入れ、キャビアをどっぷりと落としこんでいます。これがキャビアの塩味からエスプーマ、新鮮な生雲丹の風味とフランの味わいと、渾然一体となって味覚を刺激します。最初からこんなに美味しいものが食べられるとは! このオーベルジュを選んだ甲斐があったと思わせてくれました。
前菜は5種類から選ぶことが出来ます。
カルペーニャ産プロシュートと高原野菜のギリシア風
ぼくが選んだのはこれ。ギリシア風というからにはオリーブオイルでにんにくと炒めた野菜を白ワイン、ブイヨン、ローリエと共にゆっくり火を通し、レモン汁で酸味をつけて冷やした野菜のマリネでしょう。ニンジン、ブロッコリ、レンコンなどの酸味のある新鮮な野菜にトレビスや茗荷、地ものと思われるかさの大きなシメジ。生ハムは脂肪分の少ないしっかりしたもの。ただ、この店で食べるならもっと別なものにすれば良かったかなと、ちょっと後悔しました。
家内の前菜。ガラスの皿の上に5輪の花。これはフォアグラとトリュフをマグロの赤身で巻いてスライスしたもの。まったりしたフォアグラのテリーヌをオリーブオイルでいただきます。中央にはラタトィユのコンソメゼリー寄せ。
パプリカの粉が皿を飾っています。これを混ぜて食べても風味があり面白いかも。
これはパンです。自家製かな♪
滑らかなフランにとどまらず、煮詰めたコンソメソースと刻んだサマートリュフが上に。コリコリした食感と香りを含めた味わいはたまりません。ソースとの相性もお互いを高めあう感じがして極上です。
帆立貝柱のコライユのせ 緑キャベツ 白トリュフ風味
帆立貝柱のソテーにその肝をパラパラに火を通してフレーク状にしたものを乗せた一皿。下にはパステル調の緑色をしたキャベツのソース。上の花ズッキーニは中に帆立のムースを仕込んであります。料理としては面白いけど、塩味の加減や帆立貝柱の鮮度と良さにはちょっと不満が残ります。山の中で海鮮の料理はやはりよくないのかなと感じました。それでもこの大きさは仕込みを褒め称えるべきかな?
お口直しのグラニテ
グラニテは山葡萄だったかな? ちょっと思い出せません。
仔牛胸腺のポアレとフォアグラのソテー 根セロリのエスプーマ
リドヴォーとフォアグラのソテーに極太の茹でたアスパラとスライスしたトリュフ。贅沢な素材で味わい香り共に濃厚。ソースも濃いソースの他に白い根セロリのエスプーマです。メインにふさわしい重厚さと先進性を兼ね備えた一皿に大満足です。
デザート
4種類くらいからの選択でした。
オレンジとルビーグレープフルーツのカクテル 淡雪仕立て
家内が食べたのはこのデザート。ルビーグレープフルーツではなく、白桃にかわっているかも。花柄のカップに甘く美味しいフルーツとエスプーマで作った淡雪。あまり味見しなかったため憶えていませんが、きれいなデザートです。
虹色のスフレグラス
スポンジの上に7色のふかふかのアイスを重ね、周りを生クリームで囲んだロール上のケーキを切ったデザート。上には鳥の巣のように飴をぐるぐると飾っています。飴は飾りとしては良いけど、口に刺さるのが難点(笑)。アイスは軽い口当たりで味は普通ですね。もう一度食べたい味ではありませんでした。
小菓子とコーヒー
コーヒーとハーブティーをいただきました。
トイレは面白い。赤いビロードのカーテンに金色のリボンがかけられたトイレで、白い塗り壁にフランスのイラストです。
続いて朝食です。
8時に朝食をお願いしていました。入り口から入って、レストランの奥の部屋に案内されます。
昨晩と違って朝の光と緑がガラス張りの窓から美しい部屋。ウッドハウス調で、乙女チックなカーテンにテーブルクロス。
お犬さん連れの方が二組一緒の部屋でいただくことになりました。うちだけ赤ん坊連れです。厨房側の白い塗り壁には絵が飾られています。
朝食はまず冷製トマトから。フルーツトマトと思われる甘いトマトのスライスにバジルの葉が一枚。目の前で育てている自家製ハーブのようです。モッツァレラのないカプレーゼみたい。
次はトリュフのソースをかけた高遠の地卵のポーチドエッグ。茹でた太いアスパラガスを1本添えて。
まずは一口、卵の良さを味わう。とろっとした濃厚な旨味のある黄味にトリュフの香り。
ここに一組に付きひと鍋、ル・クルーゼのミネストローネを注いでくれます。じっくり引き出された野菜の旨味のミネストローネはたいへんよく、トリュフとまざってさらに別次元のものに♪ 朝から贅沢~。 鍋はそのまま置いていってくれますので、お変わりし放題です。
パンはバスケットに盛り合わせで。バタールのほかにサクサクのパイ生地のパン、チョコレートのパンとレーズンのパン。どれも美味しい。
最後は自家製のヨーグルト。台車で持ってきてくれ、砂糖、苺のジャム、コーンフレイク、蜂蜜の好きなものを選んで入れることが出来ます。
ぼくはジャムだけ入れてもらいました。
長野県の素材を重視したフレンチは食べに来る価値あり。軽井沢の際にはぜひ!