「鮨文」(☆☆)
Sushibun
 駿河湾は日本一深い湾に浅瀬があるという特徴的な地形。ここに豊富なプランクトンを運ぶ暖流の黒潮が流れ込むため1年を通じての水温の変化が少なく、多くの魚が集まるのだそうです。その魚を満喫できる寿司屋です。

 「双葉寿司」 で有名な沼津ですが、こちらも老舗。味は折り紙付です。
 
住所:沼津市千本港町109
電話:055-962-5651
定休:月曜(祝日は翌日)
営業:11時半~21時(売り切れ終了)
 
 市場のある建物の1階に店はありました。かわらのある入り口で木の格子戸に窓。落ち着いた寿司屋然としています。中もカウンターにテーブル席、奥には個室と一通りのものはそろっています。カウンターに座りました。
 営業時間に関しては見るサイトによってさまざまですが、05年12月30日は15時半の来訪でやっていましたし、空いていました。そのかわり、売りにしている寿司のセットは売り切れでしたけど。

 

おまかせコース(05年12月30日) 8400円

 
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 最初はシラスの碗。透き通った新鮮なシラスはしっとりしていて滑らかな口当たり。下ろし生姜と浅葱だけ。醤油をかけずとも美味しい。さすがは売りの一皿。
 

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 次からは笹の葉の上に握りが。あおりいか、真鯵、ほうぼう。歯ごたえと弾力あるあおりいか、光ものらしい脂ののった鯵、大葉を少し仕込んだホウボウなどどれも新鮮で良い仕事。ネタは非常に少なめ。まさにネタを楽しめる寿司です。
 

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 ぶり、中トロ、ひらめ。今度はしっかり脂ののったところを。ぶりはこの時期よいし、中トロも筋などなく、ひらめは肉厚。これがひらめ?と驚きました。
 

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 かんぱち(だったかな?)と赤貝、そして玉。玉子はどこで食べたものよりも濃厚に旨味が詰まっていました。これは別に単品で頼んでもいいなぁ。
 

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 さよりと炙り鯖。さよりは美しく仕事がなされています。炙った鯖も香りよく脂も落ちて美味。焼き鯖寿司も好きですが、こういう食べ方もあるのですね。
  

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 お碗はあさり。上品な味わいは寿司屋ならでは。三つ葉の香がちょっと強めに感じました。
 

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 握りに戻って車海老。見よ、この赤さを。茹でたものですが、美しい色合いをしています。米の握り具合もこれだと良く見えますね。口に入れるとほろりとほぐれる適度な握りは見事です。
 

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 穴子、たれと塩で。半分に切られ、それぞれの味で楽しめる。
 

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 軍艦巻きで雲丹といくら。雲丹は新鮮で臭みなく甘くとろける。いくらは漬け込んであり、一粒一粒がプリッと主張してくれます。
 

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 最後に沢庵。厚切りでざっくり食べられる。柚子の香がしました。
 
 ただ、美味いことは間違いないが、港でこの価格はどうかな?とも感じました。なにせ、小樽のすし屋で鮭児まで夫婦二人でいろいろ腹いっぱい美味い寿司を食べさせてもらってこの1人前にも満たなかった経験があるものですから。
 この日は売りである駿河ずし2500円やはごろもずし4700円は売り切れでしたが、それらか特上ずし3500円を注文して後は好きにやった方が良いのかも。ネタは同じものを使っているようでしたし。