第1回 国道342号 祭畤大橋 旧道 祭畤の地へ | RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅

第1回 国道342号 祭畤大橋 旧道 祭畤の地へ

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号旧道 祭畤大橋
今回紹介するのは、近い将来、旧道かつ廃道となるであろう、
国道342号祭畤大橋です。


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国道342号は、宮城県北部の内陸の地から、岩手県の一関市で国道4号を横断し、秋田県横手市で国道13号と合流して終点となる国道です。東北地方の山岳地帯を横断しつつも、太平洋の都市にも、日本海の都市にもたどり着くことの無い国道です。

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 一関市街地
国道4号線との合流点より、4車線の国道342号に左折します。
一関市街では4車線であった国道は、

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 一関市郊外
間もなく2車線に変わり、山や河に囲まれた、
白い破線のセンターラインのカントリーロードとなります。

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 19km先通行止
今も通行止めが続く区間があります。
祭畤温泉付近の集落まで辿り付く事が出来ますが、
地震の爪痕の痛々しい道路が続きます。

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 災害の痕跡1
2008年6月14日午前8時43分、「岩手・宮城内陸地震」が発生し、岩手県奥州市と宮城県栗原市において最大震度6強を観測。震源地からわずか1.5キロの沢に架かっていた岩手県一関市厳美町の「祭畤(まつるべ)大橋」はV字に折れ曲がり崩壊しました。

秋田に向かう冬季閉鎖区間においても大きな被害を受け(平成22年秋まで通行止)、祭畤温泉付近の集落一帯が、2008年10月に仮設橋が完成するまでは完全に交通を失い、隔離されてしまいました。

2009年9月現在も仮設道路のみが通行可能であり、現国道は建設中であり存在しません。
ゆえに厳密には”旧道”ではなく、”現国道”であるのかもしれません。

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 災害の痕跡2
途中、祭畤大橋以外でも国道342号線が寸断されており
一般車もすれ違えない市道を迂回し、

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 災害の痕跡3
仮設橋を渡る箇所もあります。
…そして

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 祭畤大橋手前
この先が

RoadJapan 日本の道路、昭和の旧道を巡る旅-国道342号 祭畤大橋断片
崩壊した姿が広くメディアに伝えられた、国道324号祭畤大橋です。
2009年9月、災害遺構として一部保存されることが決定しました。

なお、立ち入り禁止の柵の先には一切入らず撮影しております。多くの悲劇を生んだ地震の被災地ゆえに、撮った写真がもたらす影響は非常にナイーブです。立ち入り禁止を厳守することを強くお勧めします。


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