メキシコで頑固に米を食す 1 | 添乗員のゆく地球の旅!

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 首のくびれた保護犬・黒豆柴まるちゃんとの愉快な日常

メキシコの大都市ではどうだか分かりませんが、私の住んでいた町では日本のようなお米はなかなか手に入りませんでした。

日本のお米は楕円形をしていて、粘りがあるように炊き上げます。
私たちにとってはこのふっくら炊きあげた真っ白いお米がごちそうで、これがあれば粗末なおかずでも構わないという日本人も多いのではないでしょうか。

しかし、東南アジアなどでは炊いたお米の粘りを取るためにわざわざ水洗いをし、そこから炒めるなどの料理法を取ると聞いたことがあります。つまり、粘りが余計なものだとか。

それを聞いた時、正直なところ、バチ当たりもんめー! と思いました。

愛しき粘りをわざわざ排除してしまうなんて……

メキシコでも東南アジアなどと同じく、細長く粘りの少ないお米を食すので、レストランなどで付け合わせとしてお料理にライスが盛られていても、それは日本のようなさっぱりした白いご飯ということはありません。

例えば、ビーフステーキや魚のフィレ、エビのガーリック焼きといった日本にもありそうなメニューを頼むと、そのプレートにはお肉やお魚だけでなく、ライスと温野菜やフリホレスという挽いた黒い豆のペーストなどが載っていることがほとんどです。

ただし、そのライスはただのスチームライスではなく、バターやバナナ、また野菜などと一緒に炊いてあって、何かしら味が付いていました。

しかもぽろぽろぽろぽろ……

それでも、メキシコに住み始めた私は、いつの間にか近くのお店でメキシコ産のお米を愛用していました。

店や質にもよるかとは思いますが、私がいつも常備していたお米は、だいたい3kgを200~300円くらいで購入出来ました。

細長い、何とも味気ないものではありましたが、これでもないよりはどれだけ幸せなことか。

私はもともと脂っこいものが苦手で、さっぱりした和食が好きでしたし、バランスのいい食事をしなければ体を壊しやすいので、結局メキシコ在住中もほとんどが自炊、しかも和食でした。

例えば、和食の代表格・肉じゃがも、醤油さえ手に入れておけばここメキシコでも美味しく作れます。
ジャガイモやニンジン、玉ねぎは普通にスーパーで手に入るので、後はブロック売りされている肉を肉屋のおじさんに無理やり頼んで薄く切ってもらえば問題ありません。

私は辛い物、臭い物が大好物なので、変則ですがまず鍋にみじん切りしたガーリックとハラペーニョ(メキシカン・チリ)を投入、少し焦がして肉、野菜、と入れて行きます。みりんはありませんが砂糖で代用し、酒もありませんがウォッカ少々でまたもや代用。醤油も質は悪いけれど、ないよりも5億倍ましかと思われます。

この肉じゃがが出来上がる頃にお米も鍋の中で炊き上げ、10分ほど蓋を開けずに蒸らし……

その後、お米があつあつの内に一気に食します!

実際、ここがもっとも大事なところで、冷えてしまうとぽろぽろになってしまうのです。

一度、炊きたてのメキシコ米を熱さをこらえておにぎりにしようと握りしめましたが、10分後に見たときにはお皿の上で無残にも崩れ去っていました。やはりお米と言えば日本米です。作り過ぎて捨てるだなんてあり得ません。メキシコに送ってほしいものです。


さて、そんなにもお米が大好きな私、わざわざ休日にメキシコの都会へ出向き、炊飯器を探すことにしました。



◇ つづく ◇


現代人は「米離れ」が進んでいると言いますが、やはり日本を離れると食べたくなると思うのですが……
いかがでしょう?

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