アイドルだって聴いてみて。 | …

i am so disapointed.

先日、仕事場で少し前に採用したとある大人の女性のご主人がミュージシャンで、ご本人もORIGINAL LOVE、Nona Reeves、KIRINJI、最近では土岐麻子など、Negiccoに詞や曲を提供しているアーティストが気に入っているという話を聞き、Negiccoの音楽を少し聴いていただいたところ、わりと好感触だったので本格的に推してみようと思いプレイリストをつくってみたものの、思った通りの方法で聴いていただく機会を逸した、という話をブログに書いた。

 

その記事をとある有名Negiccoファンの方にリツイートしていただいたこともあり、最近の私のブログにしてはかなり多くの方々に読んでいただくことができたようである。それに気を良くして連夜、Negiccoについて書いたのだが、あの星海銀さんの日記でも紹介していただき、かなりの上機嫌である。

 

やはり、Negiccoについて語ることはとても楽しい。

 

それはそうとして、今日は仕事場で件の大人の女性とあのブログ記事を書いて以来、初めて一緒の仕事であった。そこで、満を持して、あのプレイリストを流したのである。「Negicco~オトナBEST」という恥ずかしさしかないタイトル、そして、諸事情により選曲はアルバム「Rice & Snow」「ティー・フォー・スリー」からに限定されている。

 

本来なら「おやすみ」はシングル「ねぇバーディア」カップリングのバージョン、アルバム「Melody Palette」から「あなたとPop With You!」「ルートセヴンの記憶」あたりも入れたかった。

 

それで、そのプレイリストの内容とは、以下のようなものである。

 

RELISH

矛盾、はじめました。

裸足のRainbow

サンシャイン日本海

カナールの窓辺

1000%の片想い(feat. Tomoko Ikeda)

クリームソーダLove

SNSをぶっとばせ

土曜の夜は

マジックみたいなミュージック

二人の遊戯

江南宵唄

Good Night ねぎスープ

おやすみ

私へ

 

<DAY SIDE>、<NIGHT SIDE>的な意味合いも込めての選曲、及び曲順である。

 

これがわりと気に入っていただけたような感じではあったのだが、仕事場においては私が上司であるわけで、マイルドなパワー・ハラスメントになってはいないことを願いたい。

 

もちろんただ黙って聴いてもらえばいいものの、やはりどうしても蘊蓄的な解説は入れたくなるもので、そのような暑苦しさに気を遣ってもらえたのか、いくつかの感想も聞くことができた。

 

私が再三にわたって現代のアーバン・ブルーズであると勝手に言っている「Good Night ねぎスープ」については、とにかくおしゃれであるという感想をいただいた上で、「真っ赤なルージュ」というフレーズに強く魅かれたということであった。

 

女性は自信が無い時には化粧が濃くなる傾向があるが、その絶妙に微妙な感覚が、このポップなフレーズによって鮮やかに表現されていると、そのような感想を持っていただいたようである。

 

この「真っ赤なルージュ」というフレーズについては、確か以前にぽんちゃも言及していたはずだと思い、調べてみたところ、「ティー・フォー・スリー」リリース当時に出演したテレビ神奈川「saku saku」においてであった。

 

それは、「最近、『○○を思い出すとドキドキします。』と思える○○とは?」というお題に対して、ぽんちゃが「”真っ赤なルージュ”って言葉」と答え、「赤い口紅ってあるじゃないですか。それを”赤いルージュ”と表現するだけで、すごい大人っぽいなと思って」と説明したものであった。

 

これにNao☆ちゃんが「今回のアルバムにも『Good Nightねぎスープ』って曲があって、その歌詞の中にも『真っ赤なルージュつけて.』っていう歌詞があるんですけど、それだけでドキドキしちゃって、言い方変えるだけですごいドキドキするんだなぁって」と補足していた。

 

このフレーズに対する件の女性の感想を聞いて、なるほどと感心た上で、ぽんちゃのこのコメントを思い返すと、何てかわいらしいんだろうと、感慨もひとしおなわけである。

 

また、「私へ」においては、「ひまわりが月を見上げてる 短い夏を愛おしむように 明日どんな天気でも きっと喜んで咲くだろう」の部分に、深い感銘を受けたようであった。

 

まず、ひじょうに情景が思い描きやすいと思ったらしい。というのも、彼女はかつて、実際にこの「ひまわりが月を見上げている」様を、絵に描いたことがあるのだという。

 

「明日どんな天気でも きっと喜んで咲くだろう」の部分には、たとえどんなに辛い状況であったとしても、頑張っているNegiccoの姿を重ね合わせているのだろうと、そこまでの解釈をしていただけた。

 

この曲のこの部分は、かえぽのソロからはじまり、確かにわりと印象深かったのだが、それほど強い思い入れを持ってはいなかった。

 

そして、このような解釈を踏まえて聴くと、これがまた何倍も素晴らしいのである。

 

彼女の話を聞くと、知り合いのミュージシャンがNegiccoのライブを手伝ったことがあったり、先日の「やついフェス」にもNegiccoが出演しない方の日に参加していたり、ニアミスはしているわけである。

 

それでも、私が半強制的に聴かせるまで、知る機会がなかったのだという。

 

優れた表現というのは、それを鑑賞する人によって様々な解釈が可能だったり、着眼点が色々と異なったりするのだろうが、これからもNegiccoの曲について、色々な人から色々な感想や解釈を聞くことによって、より深く濃く楽しむことができるようになるのではないか、という気がした。

 

だからもっと多くの人達にNegiccoの音楽を聴いてもらいたいし、その感想や解釈を聞きたいと強く思うのである。

 

尚、このプレイリストが終わったので、次は「Melody Palette」をかけて、「愛のタワー・オブ・ラヴ」や「あなたとPop With You!」に解説を加えたりはしていたのだが、初心者にピッタリな「アイドルばかり聴かないで」を前にして、彼女の退勤時刻が訪れたのは、まさに「ざんねーん!!」であった。

 

 

Melody Palette Melody Palette
3,086円
Amazon