この記事は2013年の再アップです。

 

今日はアルバイトを休んで野暮用を片付けるためにあちこちしていました。

 

午後三時ころ、自宅まの近くまで帰ってきて、スーパーで買い物をすませ、その敷地内に「パワー○ルス」と言う看板がかかったスーパーハウスがあったので、中に入ってみました。

 

今まで、そこには車の駐車場があったのですが、営業のため業者がスーパーの一画を借りて営業しているみたいです。

 

看板には、「肩こり、頭痛、間接の痛みなど、電子治療器で症状を緩和します。」などと書いてあったので、このごろ肩こりが酷いので入ってみました。

 

中に入ると、品のよさそうな女性担当員が、出迎えてくれ席に案内されました。

 

担当員の説明では、電子治療器の説明と、実際にその効能を体験するために、無料で施術をする案内のための会場であると言います。

 

席につくと、担当員の説明がはじまりました。

 

私より先にはいった高齢の女性客が、「私は(ヘルスト○ン)を買っていて、その説明は良く知っている。ここののメーカーは、(ヘルスト○ン)より後に出来たメーカーでしょ?私の友達も、何人か(ヘルスト○ン)を買ってるから、よくわかっているのよ。」と担当員に話した。

 

私は、高齢の女性客が何を言い出したのだろう?と二人のやりとりを聞いてました。

 

担当員は、笑顔で女性客の話を聞き、自分の会社のことを話し出します。

 

それでも、話をさえぎるように女性客は自分の思いをタラタラ話すのです。

 

女性客は、買い物が終わりバスの到着時間が、かなりあるのでこの会場に入っただけで、すぐに終わったら出て行くとまで言います。

 

私は、黙って聞いていたのですが、せっかく入らせていただいて、担当員も営業の話をしなければ仕事にならないので、私から言いました。

 

「私は6年前に、追突されてからしだいに両手の指先が痺れてきて、今は酷いときには指先の感覚がほとんど感じられないんです。この機械はそういう症状に効果ありますか?」と訊ねました。

 

担当員は、私にいろいろと機械の説明や、自社の説明などを話しだしました。

 

高齢の女性客が入ってから約25分ほどたったらしく、担当員は時間が経過したことを伝えたら、

 

「私はいつも、この時間にバスに載って帰るので、大丈夫。いつも遅れてくるのは、よく知ってます。でも、ここはこれで失礼します。」と言った。

 

高齢の女性客を見送った担当員は、私のほうを振り向き・・「ごめんなさいね。しっかり説明できなくて・・また、よかったらいらしてください。」とさびしそうな笑顔でおっしゃる。

 

あまりに気の毒になったので、「ありがとう、仕事が終わって帰ってくるのは、6時くらいなので平日は、なかなか来れないかもしれないが、時々平日に休むことがあるので、そのときは来させていただきます。今日はありがとう。貴女も大変でしたね。いろんなお客さんが、いるでしょうから・・。」

 

「でもね、ここは無料体験の会場とはいえ、あの女性は、ようするに時間待ちでここに座ったのでも、営業というあなたの立場を考えれば、あんな態度はするべきでないと思います。あなた方もコストをかけ、こうやって営業のために仕事してらっしゃるのは、みんなわかってますよ。がんばってください。」と言うと。

 

彼女は、微笑んでお辞儀をして見送ってくれました。

 

彼女は、一切お客の批判めいた言葉はださず、穏やかな態度を守りつづけ、私の言葉にも同調せず、見送ってくれた態度は、非常に好感が持てた。

 

私は店を出て、車に乗って帰りながら、「うむ!あの女性はえらい!あの人はきっと業績を上げるだろう。」と叫びました。

 

変な言い方かもしれないが、女性ながら営業のなんたるかを、しっかり自分の筋をもって仕事してると感じました。

 

人と人とのかかわりは、いろいろな立場と、営利目的や、愛情もあれば、確執もある。

 

でも、相手が存在するから、自分の存在意義もあるのだと思う。

 

女性担当員の方に、ひそかに応援のエールを送り、己の立場と、依頼者さんの立場、これからのかかわり合いなど、深く考えさせられた日でありました。                           合掌