彼を霊視したら、呪詛がかかっていた。50代半ばくらいの女性が背中の後ろに見え、彼の胸に念の矢が背中から突き抜けていた。

家の敷地は、遙か昔には祠か神社が有った土地。もしくは寺の土地だったようだ。

なんせ、人が住めない土地だった。

長い時間が流れて、人間の勝手で、土地が売買され、今は分譲地になり、彼が家を新築したのだ。

生霊が見えたので、彼に聞いたら…仕事場にいる事務員さんだろうと言った。かなり仕事のやり方で、もめているらしい。

さっそく呪詛返しを修法して、こちらは片付けた。

家の敷地は、2月に土地鎮めをするように話したら、それまで待てないので、どうにかしてくれって頼まれた。

本来なら、土地鎮めをするのに約二ヶ月用意して、祈祷をかけるのだが、彼の状態をみたらなんとかしようと思った。

12月11日の日曜日に、金剛童子さんの月例祭が終わってから、彼の家を拝みに行くと約束した。

それから、次の日に彼の家を見に行き、周りの状況を調べに行った。

彼の家の北には、農業用水が流れていて、南側は隣の家の敷地。

西側は分譲地の道路で、東側は田んぼだった。

どこにでもある、田んぼを埋め立てて、約10戸くらいの分譲地である。

車から降りて、近くを歩いて様子を見てたら、隣の家の敷地から妙な妖気が流れてくる。

幽霊さんの気配じゃない。

たぶん、妖怪、魑魅魍魎の気配がした。

うむ。これは…かなりめんどうな感じがした。

約束したのだから、どうにか納めないと、お祓い師の面目がすたる。

隣の家の旦那さんは、最近急逝したと聞いてる。

それからは、隣の家の奥さんは、明るいうちには家に出入りするが、夜には自宅にいないらしい。
土日は必ず留守にして、月曜日の朝早く帰って来て、用意して出て行ってると、彼から聞いている。

11日の日に間に合せるため、護符を作り精魂込めて、拝み込みした。

本式の土地鎮めは、すぐに出来ないが。。強力な結界を張り、妖魔と、幽霊さんの侵入を防ぐのだ。

彼にはそれまで、護身符を持たせて、待ってもらうことにした。。

そして。  11日の午後二時過ぎに彼の家に行った。

続きは次回にかきます。