更年期を代表する不調 Part1 月経不順 | RITZ MEDICAL PRESS

更年期を代表する不調 Part1 月経不順


あれ? また胸が痛い……。
月経前になるとあらわれるいつもの痛みがやってきました。今まではだいたい1週間後に月経が来ていたのですが、最近は3~4日後と少し早めに来ることが多くなっています。


ということは……。月経予定日を計算すると、やっぱり周期が短くなっています。ここ3カ月の月経周期は25日。月によっては1カ月に2回、来ることもあり、エンドレスで月経が続いているような気になってしまいます。


そんな状況の今、困っているのは、何をしてもやせないこと!ショック!あせる
代謝が落ちてただでさえやせにくくになっているのに、追い討ちをかけるように体重が減らなくなったのです!


女性の身体がホルモンにコントロールされていることは、みなさんもご存じですよね。そして、ダイエットの経験がある方ならわかると思うのですが、カロリーコントロールをして食事に気をつけ、エクササイズをがんばっていても、女性にはそれとは無関係にやせにくくなる時期があります。さて、それはいつでしょう?


答えは、排卵から月経の間です。


月経は女性の2大ホルモンといわれるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)のバランスで起こります。エストロゲンの最大の役割は、身体を妊娠しやすい状態に整えることで、卵巣内で排卵を促したり、子宮内膜をフカフカにして受精卵が着床するのを待ちます。


排卵前に少しずつ分泌されていたエストロゲンは、排卵直前に分泌のピークを迎え、その後だんだんと減少していきます。一方、プロゲステロンは排卵後に分泌量が増え、受精卵がもぐり込みやすいように子宮内膜を肥大させて、妊娠のための準備を始めます。
脂肪や水分を身体にため込むように働きかけるため、むくみや便秘といった症状が出やすく、体重も増加しがちになります。さらに月経が訪れると女性ホルモンの分泌量が少なくなるため、女性にとって最もやせにくい時期に突入することに……。あせる


ダイエッターにとって、排卵後から月経の間は魔の期間です。この時期に入ったらジタバタしても無駄。逆に月経後2週間の低温期はやせやすい時期なので、ダイエットを始めるならこのタイミングを狙うと効果が出やすくていいといわれているんですよね。ニコニコ


ところが、最近の私はヘタすると月に2回も月経が来てしまうのですから、食事に気を使おうが、エクササイズで汗を流そうが、意味がないような……。実際、今までと同じような食生活をしているのに、じわじわと体重が増えています。あ~、モチベーションが下がる!ダウン


5つ年上の美魔女ライターにそうグチをこぼしたら、彼女はこう言いました。


「もうすぐ上がるんじゃない? 私も最初は月経不順から始まったから」


彼女は47歳で閉経したそうで、私もちょうどその年齢です。50歳を過ぎても彼女のように美魔女でいられるならいいけれど、閉経したら、別名・美人ホルモンと呼ばれ、女性らしさをサポートしてくれているエストロゲンともいよいよお別れ。そうするとエストロゲンに守られていた肌や髪のツヤがなくなり、みるみる劣化してしまいそうでコワイ!ショック!あせる


いったいほかの人はどんな経過をたどって閉経を迎えたのでしょう?


閉経は、あるときを境に急に月経が来なくなる人もまれにいるようですが、たいていの場合、閉経前に月経異常を経験するようです。典型的なのは25~28日周期で順調に来ていた月経が月に2回も来たり、2カ月も来なかったり、あるいは月に2回来ていたと思ったら、今度は2カ月来なくなるなど合併した症状があらわれ、安定しなくなります。そして、だんだんと月経の回数が減り、最終的に来なくなるというパターン。更年期に月経が1年以上ない場合、閉経したと考えられます。


40代女性の月経不順は更年期初期の特徴的な症状といわれていますが、周期が短くなっている私も見事にビンゴ。日本人女性の閉経平均年齢は50歳。その前後5年間くらいを更年期というので、始まりは40代半ばがひとつの目安になります。47歳になって月経周期が短くなったことを自覚した私は、これから紆余曲折を経て閉経を迎えるのでしょうか?


月経周期の不順は40代に入ったころから経験する人が多いようで、更年期には間隔がバラバラになるだけでなく、経血が増える人もいれば、減る人もいます。また、月経日数が2~3日のときもあれは、2週間近く続くこともあるなど、さまざま。


初潮が早かった人は閉経も早いという説や、閉経年齢は初潮から数えて30年目だとか40年目だという人もいますが、これはどうやら俗説。ストレスなどの環境因子によって40歳前に閉経を迎えるケースがあるものの、閉経年齢と初潮の時期とはまったく関係がないのだそうです。
月経期間は人それぞれですが、月経が4~7日間くらいあり、周期が25~38日くらいであれば月経異常ではないのでご安心を。


私の場合、28日周期が25日周期になってきて(たまに25日を切ることも)います。そんなときは気分も複雑。まだまだ閉経してほしくないので月経があるのはうれしいけれど、月に2回は多すぎです。周期が乱れていると無排卵の可能性もありますが、残りあとわずかかもしれない卵をそんなペースで放出していたら、閉経が早まりそう。もったいぶって周期を長くできるなら、そのほうが閉経を遅らせられるかもしれない?


ちなみに更年期の月経不順は自然なことなので治療の必要はないそうですが、過多月経や頻発月経で貧血を起こすことがあるので、その点は注意が必要。また、更年期の月経不順と間違えやすいのは、子宮筋腫や子宮がん、子宮内膜症、膣炎などの病気による不正出血です。おかしいなと思ったら、早めに受診したいですよね。


先ほどの美魔女ライターによると、彼女の場合、何カ月も月経がなくなり、完全に閉経かなと思ったあたりで最後の花火のように大量の経血があったとのこと。自宅にいるときだったからよかったものの、あれが外出先だったらと思うとゾッとすると話していました。
更年期世代は月経不順もありますし、突然の月経に備え、生理用品を常にバッグにしのばせておいたほうがよさそうです。


それともうひとつ。月経不順になると無排卵性月経の確率が高くなり、妊娠の可能性が低くなります。でも、可能性はゼロではないので、避妊を忘れずに。


最後に、閉経は遅ければいいというものでもなく、エストロゲンが長く出続けることで、子宮体がんや乳がんのリスクが高くなるといわれています。女性らしさをサポートしてくれるエストロゲンではありますが、どうやらいつまでも頼っているわけにはいかないようです。


ちょっぴり寂しいけれど、いずれはみんな月経を卒業する時を迎えるんですよね。かお