遅ればせながらあけましておめでとうございます。

気がつけば新年の7日が過ぎました。

早っ。

馬のように爽快に駆け巡って今年も突っ走りたいですね。



七草粥は食べましたか?

わが家の家族はみんな渋い顔をするので数年前1度やったきりになっております。


本館の方でちょっとUPした七草粥のお話

こちらではつくしバージョンでお届けします♪



「なんだこれ?」

道明寺邸の食卓。

何時も二人じゃ食べきれないほどの量が並ぶ朝食も今日は七草粥とおつけものの小皿が一つ。

これでも昨晩からしっかり下ごしらえして準備したんだからね。

調理長からダシの取り方もしっかり伝授してもらってどんな豪華な食材がいった料理より味はいいと保証できる。

「なんだって、お正月の七日に食べる七草粥」
「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロって中学の時に習わなかった?」

食べる前からまずそうに顔をしかめる道明寺の態度は予想済み。

素直に「道明寺のために作ったから食べって」て、言えばいいのに挑発したくなる。


「結局雑草じゃねェか」
七草の名前なんて知らないはずなのに、素直に知らないとは言えないんだから。

舌打して顔を横に向けられた。

つつと歩み寄った私の鼻に道明寺の冷たくなった体温を感じる。


「なんだよ。びっくりさせるな」
「一年の無病息災を願って食べるとか、お正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休めるって意味合いもあるの知らないの?」
「俺の胃は頑丈だ」
意地でも知らないって言葉は言わない道明寺。

変なところで意固地になるというか自尊心の塊が顔を出す。


丈夫なのは胃だけじゃないって分ってるつーの。

正月から有り余る体力はしっかり証明されて、正月疲れよりそっちで腰が痛くてしょうがない。

朝から思い出す話じゃなかった。



「雑草、好きだって言ったの嘘?」

色気のある話を追い出さなきゃ道明寺に隙を見せそうでヤバイ。

雑草のつくし!

昔は良く言ったものだ。

踏まれても踏まれてもへこたれない生命力。

それがなきゃ道明寺とここまで付き合えるものじゃないと今でも思える。


目が点になった顔は全く覚えてない表情。



「つくしも、雑草なんだけどなぁ・・・」
あっと目を見開いて何かを思い出した表情に変わった。

もう一押し。


「好きなんだよね・・・つくし・・・」

私も意地悪だなぁ。

たまにはいいよね。

何時もいじられてるの私なんだから!



くってやるよ。
そんな勢いで道明寺がお椀と箸を持ち上げた。

「アチッ!!」

真赤になった舌を出した道明寺に笑いが止まらなくなった。




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