本館『Perfect dungeon 』ご愛読ありがとうございます。

27では「父親は誰だ?」の司の質問につくしがなんと答えるかで悩んでました。


結果は本館にUP中ですがこちらではもう一つのお話をこそっとUpします。♪

この話は28でUp予定の司君目線のお話にもちょこっとつながります~。





「父親は誰だ・・・?」
牧野から答えを聞くのが怖いのに自然と口にでた。


出た途端に口を押さえつけたくなる心境。

言葉を飲み込むことが出来るのならそうしたい。

俺じゃないのは分ってんだぞ!!




「道明寺に決まってるでしょ」

真っ赤になった顔のまま俺を睨み付ける牧野。

その答えは一番予想してなかった。


牧野は、俺の子じゃないのに俺の子だとウソつくようなやつじゃない。

打算の出来るやつじゃないから惚れている。


好きでもないやつを牧野が受け入れることなんてこれは論外。

いまだに純で、俺だけを想ってて、愛してくれてると信じてる。

だから簡単に手が出せなかったわけでもある。


もし・・・


もしも・・・


絶対にないと分かってるが・・・


俺以外の奴が好きになったのならはっきりお前の口から俺に言うよな?

飛行場で渡したファッションリングを愛しそうに眺めていた牧野の表情は今も俺の心の奥に残る。

俺をキライになったなんて絶対想像できない甘えた表情。


となると・・・・。

やっぱ俺の子か?

子供のことを疑った俺を非難する視線がぶれずに突き刺さる。


俺が気が付かない内に牧野と・・・その・・・なんだ・・・やったのか?俺?


牧野と一緒に寝て朝を迎えたことはある。

服着てそのままハイおねんねって並んで寝ただけの関係。


道明寺の匂いとか胸の中が温かいとか・・・

無邪気に警戒心なしの牧野が「道明寺にこうして抱き締められるのスキ・・・」とか言って寝入る奴。


あり得ねェだろうーーーーーー。

牧野の体温をそのまま直に感じて俺の方が中に入りてェッ。

悶々とした朝を迎えたのは1度や2度じゃない。

牧野じゃなきゃ辛抱できるかッ。


牧野も実は辛抱できなくて、俺が寝入った隙にその気になって、実行に移した?

俺・・・

あり得ないすごいことを想像してる。


やんわりと牧野の指先が俺の肌をなぞる。

唇の感触が頬から首筋、胸にと流れて下着の形をなぞる様に触れる指先。


絶対ばれたら牧野に殴られる。



起こせよーーーーッ。


ここで俺が卑猥に考えることは牧野じゃあり得ない。

俺に迫る牧野。

想像しずれぇ・・・。

この考えは無理があるよなぁ。

いつの間にかかきむしっていた髪の毛が指の合間からパラリと床に落ちた。


あっ・・・


あれだ!!!


もしものことを考えて精子バンクに保存されていたはずの俺の分身。

冷凍保存されたタマジャクシ。

人工授精・・・

この手があった!!!


俺が行方不明となった時点でこのことをお袋が思いだして牧野に頼んでそれを牧野は了承したと考えても不思議がないじゃないか。


それが一番納得いく。

処女受胎。

俺の子供はキリストに匹敵。



つーことはやっぱ俺の子供!

まじまじと何の変化もまだない牧野の腹部に視線がいく。


「なんですか?」

怪訝な表情が険しさを増す。


「俺の子・・・・・」

「はぁ?」

手を伸ばした俺から逃げるように牧野がベッドから飛びおりて西田の背中く隠れる。


「道明寺の子供ですから」

だから俺の子だ。


西田の後ろに隠れた牧野を掴もうと伸ばした腕の動きを全部西田が邪魔をする。


「どけ!!」

医務室に響く怒号じみた叫び。


「道明寺・・・?」

牧野の唇が震えるようにつぶやいた。



この展開ならさすがにつくしちゃんにもばれちゃうといった展開でした。

司君妊娠は信じ込んでる設定ですけど(^_^;)

どっちが面白かったかなぁ・・・。


司君、あなたが行方不明なってそんなに日は経ってないはず・・・。

そんな簡単につくしちゃんが体外受精を了承する余裕はないと思うんですけど(^_^;)


でもどんな考えも司君ならあり得ると思っちゃってるんですよね。

どれだけ我が家の司君は単純なんだろう。





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拍手コメント返礼


Gods&Death 様

こちらを気に入っていただけてうれしいです。

本当はこっちでもお話を書きたかった(^_^;)

そんなわけにもいかないのでボツなんですけどね。


お馬鹿な思考の司君が可愛くてしょうがないんですけど、男性の方が女性より理論的に物事を考えるはずなわけで・・・。

理論づけの坊ちゃんは魅力ないしなぁ~(笑)