ある方から照会を受けて、動物霊園や火葬場について調べてみました。今、ペットが非常に盛んになっていて、その火葬やその後のお墓が増えています。その中には、突然、ご自宅の隣に動物霊園が出来て、地域にとって青天の霹靂になっている場所もあります。ということで調べてみたところ、非常にビックリしました。
まず、動物霊園や火葬場には何の規制も掛かっていないのです。所管官庁もなければ、それを律する法律もないということです。私は「廃棄物」に当たるのかなと思って、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の対象になると思っていたのですが、同法による廃棄物の定義にはペットの死体は当てはまらないそうです。理屈としては、宗教的及び社会的慣習等により埋葬及び供養が行われるため、同法における「廃棄物」には当てはまらないということがあります(同法では「動物の死体」が廃棄物とされていますが、愛玩動物たるペットは単なる動物の死体とは別扱いになるということです。)。
【廃棄物の処理及び清掃に関する法律(抜粋)】
(定義)
第二条 この法律において「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。
ということで、完全にこの世界は国の行政的には放置された状態です。料金なんかも、法外な料金設定をするぼったくり業者が横行しているのですが、法律でこれを縛ることはできない状態です。業者は玉石混淆で、真面目な業者の方もおられる一方で、闇の権力が絡んでいるということもあるやに聞いたことがあります。今は地方自治体毎に条例を制定するところもあれば、指導要領で対応しているところもあるということで、一元的な管理はなされていません。
今、日本ではペットを持つ方が増えています。それ自体をどうこう言うつもりはありません。ただ、その中で当然生じるのが、死後の処理です。法律で所管官庁を決めてビシッとやるのがいいのか、それとも、地方自治体の良識にお任せするのがいいのか、お任せする場合、何処まで地方自治体で規制することが許されるのか、そんな問題意識を有するようになりました。
ちょっと、普段のエントリーとは様相が違いますが、衆議院議員として地域課題としてこんなことも考えております。