このブログを書いていると、色々とご批評いただくことがあります。「分かりにくい」、「長い」ということが多いですね。こればかりは弁明の余地がありません。


 一点だけ言い訳がましいのですが、長くなりがちな理由があります。


 私がどうも苦手にしているのが「・・・についてはよく考えなくてはならない」、「・・・を良くするために頑張らなくてはいけない」、「・・・はおかしい」というところで終わってしまう論評です。

 これは誰でも言えるのです。例えば、中国産餃子の問題であれこれ論評した上で、最後に「やはり国産品を大事にし、国内農業を盛んにしていくことを私達はもっと考えなくてはならない」と締め括る。日米安保条約の件について散々問題点だけを列挙して、最後に「日本の自衛という観点から日米安保条約のあり方をよく考えなくてはならない」と締め括る。こういうのはたしかにコメントとしては美しいのですが、私には「何も言っていないのと同じ」に聞こえます。その先の具体的な方策が見えてこないと美しいコメントは美しいだけで終わってしまいます。「どげんかせんといかん」と言った知事は、その後の行動で「どげんか」しているのですが、ともすれば政治の世界では「どげんかせんといかん」と言うところで発言を止めてしまう人があまりに多いのですね。私はそういうのが嫌いです。


 色々な政治家のウェブサイトを見ていると、社会の不条理を取り上げている方は多いのですが、それに対して現実的な解を提供している人はあまり多くありません。マスコミに至っては煽るだけ煽って、最後はえてして「何とかしないといけませんね」で終わります。日本にはともすれば「ケチをつける人がインテリ」みたいな風潮があり、ともかくしたり顔で専門家気取りで論評することで知性を演出することが目立ちます。


 「常に現実的な視点で理想を語れるようでありたい」、そう思っています。そう思ってスピーチをすると、(言い訳に過ぎないのですが)話しながら、「だけどな・・・」と思い直してすぐにつまって噛んでしまいます。もうちょっと頭の整理が必要なのかもしれませんし、もうちょっとポピュリストであってもいいのかもしれません。毎日悩んでいるところです。


 このブログに書いていることも出来るだけ単なる「どうにかしないといけませんね」だけで終わらないようにしたいと思っています。今後とも宜しくお願いいたします。