青空の下、北極星はまだ見えないので極軸合わせもできない状態なのに、大会参加の猛者の方々にとっては朝飯前のたやすさのようです。
目でもファインダーでも見えない状況でどういう風に導入したのか聞いてみると、
「北極はだいたいで合わせて、木星のあるあたりに望遠鏡を向けて、周辺をぐるぐると動かして見つけた」とのこと。もちろん見せてもらいましたが(15cmのシュミカセだったような)、くっきりとした見え味が素晴らしかったです。
そうこうするうちに今度は「シリウス導入できた」なんて聞こえてきます。
うーむ、参加者のみなさんにとっては日中の星の導入なんて簡単なんでしょうね。
寝不足と長時間運転で目がしょぼしょぼしてる私には青空に木星はまったく見えないのですが、太陽が沈んで18時半くらいになってやっとファインダーで木星を捉えることができました。
北極星は2等星ですから、この時点で影も形もありません。が、すでに競技は始まっているようで、「うさぎ座M79は・・・」なんて聞こえてきます。
極軸合わせが終わってからでないとなんにもできない自分に比べ、双眼鏡部門の人やドブソニアン手動の人は早めにスタートを切れるようです。
19時ちょうどくらいに西のほうから「あ!ISSだ!」と声が聞こえてきます。
「あーきちんと調べておくんだったー」なんて声も。
すかさず空を見上げると西の方から南に向かって明るい輝きが渡って行きます。
視界が開けているのもあってR200SSで追従しながら撮影できました。
ただ、シャッタースピードを調整する時間は無く、そのときの設定1/25秒で3枚ほど撮ることができました。
この日は4月こと座流星群の名残りか散在流星かわかりませんが、火星から西の方向に真横に向かって長時間流れる流星も多かったです。
誰かが空を見上げているので「流れ星!」と声を聞いてから見ても間に合うものが多かったです。競技中で忙しくても4~5個は30度くらいに流れる流星を見ました。
私が極軸望遠鏡で北極星をやっと見つけ、極軸合わせができたのが、19時半。
さすがに日没から1時間は経たないと見えませんでした。
M76小あれい星雲やM45プレアデス星団(すばる)がもうすぐ見えなくなる時間、最初に狙いましたがファインダーで目印になる星を見つけられません。
あきらめてオリオン座のM42、43、78を狙います。
幸い傾いて沈みつつある三ツ星は見つけられたのでその左下方向のM42/43をたどることができました。メシエマラソン最初の2つをゲットです。
ひどいM42オリオン大星雲だと思われたことでしょう。
実はこれがトラブルで、赤道儀のモーター音がカッタンカッタン言って動いてるような動いてないような状態でした。
モーター音はすれども追尾がうまくいっていない感じ、しかし原因を探っていてはメシエ天体は沈んで行ってしまいます。
ファインダーで見えているので撮影はあくまでも証拠残しの位置づけ、というマイルールのもと
このまま続行することにしました。(競技ルールは自己申告で見えたらOKなのです)
赤径モータのソケットを抜き差ししたり電源をOnOffさせたりしても解消できなかったのですが、23時半すぎ真っ暗な中、赤色LEDで赤径モータコネクタピンを覗いてみてやっと原因が判明しました。
8ピン(?)のうち1つが曲がって外側(G?)に触れたまま接続されていました。
マイナス精密ドライバーを梃子のように使って曲がったピンを強引に元の位置に戻し、そっと接続しなおすときちんと追尾できるようになりました。たぶんピンは弱くなっているので次曲がって差し込むようなことがあったら修理かもしれません。
というわけで19:43スタートから23時半までの20個程度はすべて流れたひどいメシエばかりなので見るに耐えないものばかり。証拠能力は多少ある程度です;;
22時過ぎに天文台長から放送があり65cm反射-絆-望遠鏡で土星を観望するというアナウンスがあり、休憩も兼ねてドームに向かいます。
震災の後、ドームの動きがしぶくなってしまい望遠鏡と連動では動かないようになってしまったらしく別スイッチ(外部動力?)で位置を合わせていました。
そしてさすが65cm、土星の輪の隙間や衛星タイタンまで眼視することができました。
大野天文台長はスマホやデジカメでぜひ撮ってみてと勧めてきます。星猫ブルーさん自作のようなアイフォン台は無いのでカメラ中心を接眼レンズ中央に軸合わせするのは難しいのですが1枚だけ撮れました。
たしかチャオさんもデジカメで土星撮影にチャレンジしてたと思います(このときはまだチャオさんだと知らなかった^^)。
もうちょっと続きます。