【結果】JWP12・24後楽園 | 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』

【結果】JWP12・24後楽園

『CLIMAX 2012~JWP 20th~』
◆12月24日(月・祝)後楽園ホール(12:00)
観衆871人


▼JWP認定ジュニア&POP選手権試合・30分1本勝負
 勝愛実(6分57秒/ブロックバスター→片エビ固め)ラビット美兎
※ラビットが4度目の防衛に失敗、勝が第23代JWP認定ジュニア&第13代POP王者となる。


 開始早々から丸め込みを連発してフォールを迫るラビットはミサイルキック、ブレーンバスターと技をつないでいく。勝はショルダータックルから輝優優直伝のレッグラリアットを叩き込む。ラビストラルをクリアした勝はスタンピードで叩きつけると、リバース・スプラッシュ、ダイビング・ボディープレス、ダイビング・エルボーと畳み掛けると、エアプレーンスピンから後ろに叩きつけて3カウントを奪った。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


★勝のコメント


 「全然ダメでしたね。結果では輝さんから伝授して頂いたレッグラリアットとブロックバスター出したんですけど、ちょっと練習不足っていうのが出てしまって…自分の納得のいく形で決められなかったことがとても悔しいです」
 ━━初めてチャンピオンになりました。
 「チャンピオンになったから思うんですけど、ベルトの重みとかをしっかり感じて、これからはジュニアのトップに立てるように同世代の選手たちを引っ張っていけるような存在になりたいと思っています」
 ━━16日の道場マッチでは救急車で運ばれるアクシンデント(※脳震盪。その後の検査で異常なし)があったが。
 「後楽園に向けての不安はすごくたくさんあって、無事に試合を終えられるか? ってずっと眠れない日々もあったんですけど、こうして試合が終わったことに安心したのと、やっぱりベルトを獲れてすごい嬉しい気持ちでいっぱいです」


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


▼20分1本勝負
 Leon&○ケイ・リー・レイ(10分49秒/スコティッシュ・ノーザンライト・スープレックス・ホールド)DASH・チサコ&●仙台幸子


 Leonのキャプチュードバスターから、ケイ・リーが世界一とも言われるブリッジを生かしたノーザンライト・スープレックスを決めて幸子からフォール勝ち。マイクを持ったケイ・リーはもっと日本で、JWPで試合がしたいとアピールしボリショイが了承した。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


▼ザ☆WANTED!?プレゼンツ・サンタのファッションショーからのバトルロイヤル~サンタのコスプレが似合う子集めてみました~!!~時間無制限
 川佐ナナ(10分29秒/オーバー・ザ・トップロープ)●阿部幸江&●救世忍者乱丸
※退場順…星ハム子、Sareee、春日萌花、ライディーン鋼、KAZUKI、藤本つかさ、Ray、真琴、阿部&乱丸


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


 サンタのコスチュームで1人ずつ入場する選手たちはリング中央でポージング。全員がそろったところで試合が開始された。乱丸の忍法で笑いに包まれる中、最後はエプロンに立つ阿部と乱丸をボディーアタックで場外に叩き落した川佐が優勝を飾った。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


▼20分1本勝負
 大畠美咲&○松本浩代(12分16秒/ライガーボム→エビ固め)中森華子&●モーリー


 2006年デビューの同期対決はHMKとなってから勢いを増したモーリー&中森が3Sと互角の攻防を展開。しかし大畠が逆打ちで叩きつけると、松本がバックドロップからライガーボムにつないで勝利した。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


▼30分1本勝負
 コマンドボリショイ(8分34秒/掌底→片エビ固め)米山香織


 奇襲を仕掛けた米山は早くもロールスルージャーマンを放っていく。しかし中盤からはボリショイが掌底とアッパーカットで圧倒。闘うことで気持ちを確かめたかったというボリショイは走りこんでの掌底で米山を下すと、試合後は米山に歩み寄って握手を交わした。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


★米山のコメント


 「ボリショイさんとほかの選手と違うかもしれないですけど、JWPを良くするやり方をわかり合おうとかそういう気はないんですけど…。私がこうやってリングで闘い続けられるのはあのとき引退撤回を認めてくれたファンの皆様ももちろんそうそうなんですけど、JWP…ボリショイさんがあって今リングに上がれる私がいると思います。引退撤回に後悔なし!!」


★ボリショイのコメント


 「もう好きにやれよと。米山がJWP好きなのも知ってるし、プロレスが大好きなのも知ってるし。やり方がどうとかそういうのではなくて、もう引退撤回したからとか卑屈な気持ちは持たずにストレートで今日みたいに向かってくれれば…」
 ━━米山の方法論は受け入れられない?
 「う~ん…軽いというか、その場その場。いつもその発言に軽さを感じて、そこが…名前出すのもどうかと思うんだけど、さくらえみに似てきたのか。彼女がさくらのやり方を良しとして見習ってるのかわからないけど。JWPは来年は女子プロレスのスタンダードと言われるようにやってきたいと思うんですけども。HMKが対抗してくれることは対立概念も全然ありで向かってくればいいと思うし、そこにJWPのチャンピオンをバカにしたり、タイトルマッチの権限をないようなものにしたり…それは違うんじゃないかなと思います。そこの考えは変わらないけども、いちレスラーとして米山は引退撤回で延命したプロレス人生、好きなようにやればいいと思う。ただ、JWPに後ろ足で砂をかけるようなことは許さない。みんなも米山がそんなに悪い奴じゃないってわかってると思うし、だからこそ引退撤回も受け入れられたと思うし。周りから兄弟ゲンカとか親子ゲンカとか言われて、そして今日を迎えて、私は親子と思ったことはないけど、兄弟ゲンカに近いぐらい私にとっては大事な存在だし。このまんまドロドロと年を越すより、今日試合をして思いっきり殴りあって…いまホントに手、痛いですよ。それぐらい米山に対しての思いは大きなものだし、今日の試合を絶対ムダにしたくないです」
 ━━この1試合でスッキリさせたいと話していたが、今の気持ちは?
 「ある部分ではスッキリしました。そんなに簡単にいかない部分もあるかもしれないけど、でもやっりプロレスラーなんで今リング下りてどうとかっていうことはなくて、今日の時点でのリング上ではお互いやるだけやったんじゃないかなと思います」


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


▼30分1本勝負
 春山香代子&●倉垣翼(13分13秒/ファルコンアロー→片エビ固め)里村明衣子&●ヘイリー・ヘイトレッド


 復活を果たした春倉はブランクを感じさせないコンビネーションで快勝。マイクを持った倉垣は「春倉が復活したぞー!!」と雄たけびをあげるとタッグ王座への挑戦を宣言。春山はリングサイドにいたボリショイに来年の開幕戦となる1・6板橋大会での挑戦を要求すると、ボリショイも快諾。続いて春山は里村に対し、1・27新宿FACEでのデビュー15周年大会で里村とのシングル戦をぶち上げる。手を差し出して握手を求める里村だが、春山は「握手はしません」と拒否した。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


▼JWP認定無差別級選手権試合・30分1本勝負
 中島安里紗(21分5秒/ドラゴン・スープレックス・ホールド)さくらえみ
※さくらが2度目の防衛に失敗。中島が第21代王者となる。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


 トペ3連発を決めたさくらは本部席からマイクを持ち出すと、リングサイドを歩きながら歌い始める。これには怒ったボリショイが後ろから蹴り飛ばし、中島はエプロンを蹴り上げてのスイングDDT。さらにコーナー最上段から場外へのフットスタンプを突き刺していく。自ら放った頭突きで額から流血した中島はだるま式ジャーマン。カウント2で返されると、最後は初公開のドラゴン・スープレックスで3カウントを奪取。復帰からわずか8ヶ月でJWPの頂点に立った。


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


★試合後のマイク


 中島「ちょうど去年の年末の後楽園ホールで、私はここであいさつをさせて頂きました。勝手にプロレスから離れたくせに、待っててくださいと言いました。それでもホントに待ってくれた人がいて、一緒に歩いてくれた人がいました。本当にお待たせしました! 今日はホントにありがとうございました!(場内から大きな拍手)
 JWPの選手、リングに上がってください。(選手たちがリングインすると)自分は20年の歴史があるJWPの無差別のベルト、今日獲りました。これは今日から私のベルトです。なので、2013年のJWPは私が引っ張っていきます! いいんですか、それで? みんな黙ってるんですか? 私は本当の意味でこの団体のエースになりたいと思っています。でも、私はこの団体の中の先輩から誰1人シングルで勝っていません。私はそんなお飾りみたいなエースになるつもりはありません。なので初防衛戦の相手、この中から選んでください」


 ボリショイ「中島、オマエがJWPの選手から勝ってチャンピオンになったわけじゃない。そう言うなら初防衛戦の相手はこのJWPの選手。来年トーナメントをやる。中島安里紗初防衛戦の相手、1月13日&14日、北千住で全世代トーナメントを行なう。そこで優勝した選手がオマエの初防衛戦の相手だ。いい?」


 中島「誰でもいいですよ。私は必ず勝って、このベルトを防衛していきます。そして次はやっぱり松本浩代。その世代と私はやりたい。4月、8月、12月。来年の後楽園ホールのメインはすべて私が締めたいと思います(場内から大歓声)。JWPのリングから絶対目を離さないでください! よろしくお願いします!!」


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』


★中島のコメント


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』

 「嬉しい半分、いよいよこれからだなという感じがしますね。ここから私がJWPのストーリーを作っていくと思ってるので、やっと始まるなっていう感じですね」
 ━━JWPの頂点に立ったが。
 「いや~早くはないんじゃないですか? そのつもりでやってきてるわけですから。やっぱり今までの話よりもこれからの話がしたいです、私は。JWPの中でまず初防衛戦をする。JWPの先輩から勝っていないので全選手と防衛戦をやりたいと思っています。もちろんそれは(勝)愛実とかラビットとか、それが上に上がってくればの話ですけど。でも愛実とか見てたらもう全然、来年でも私の横に立つんじゃないかなって思ってるんで」
 ━━リング上で呼びかけて、JWPの選手は誰も反応しなかったが。
 「そうですね。やっぱり見てると、ボリショイさんの“トーナメント”っていう言葉を待ってるのかなって思います。トーナメントだったら何も言わずに、ただボーッとしてれば誰でも出られる。現状がそのJWPで、来年の年末の後楽園ホール、JWPがどう変わるか楽しみにしててほしいですね。私の訴えに対して誰も反応してないですよね。聞いてないのか、聞く姿勢がないのかなって思います」
 ━━チャンピオンとしてのさくらえみは?
 「何回やってもさくらえみはつかめないというか、わかんないですね。でもこれでひと区切りですね。もちろん1回勝っただけで終わりだなんて思ってないし、それだけのことを向こうはやってる。無差別戦でバカみたいな歌を歌ったり。1回勝っただけじゃ許せないし、気は晴れないし。だけどここでひと区切り。私はもっと次に進みたい気持ちが今は強くて、もうさんざんやったんで今はいいですね。これからさくらえみが(JWPに)まったく上がらないかっていったら、それは知らないけど。でも相手はもう私じゃない。もっともっと下の人たちが、さくらえみと闘っていかなきゃいけないんじゃないかと思いますね」
 ━━以前は年末の後楽園でタッグ王座の防衛戦と話していたが。
 「春山さんがチャンピオンのままだったら、私の今日の挑戦はなかったかもしれない。もちろん、そのときになってみなければわからないけれども。さくらえみに獲られて、さくらえみにベルトを持たせておくのは…持たせてはおけないって思ったのがやっぱり大きいんで。まぁ、ここからなんで。ここは全然ゴールじゃない。やっとスタートっていう気持ちですね」

女子プロレス専門誌『RINGSTARS』

 ━━ここまでの活躍の1番の原動力は?
 「それ以外に自分の価値はないと思うので。戻ってきました。第1試合、第2試合、無難にやってます。何しに戻ってきたの? っていう。そういうことだと思うんで。やっぱり戻ってきたからには私がJWPの中心となってJWPを変えていく。さっさとトップに上がんないと私がいる意味ないって思ったので。自分にとってリングは大事だし、だからリングにとっても自分が大事な存在でありたい。…っていうのが1番大きいですね」
 ━━最後のドラゴン・スープレックスについて。
 「ボリショイさんに教えて頂いたんですけども、もちろん私はだるま(式ジャーマン)で取りたかったし。ただやっぱりベルトが獲りたかったので。獲らなければ何も始まらなかったので、最終手段ですね。ここで出さなければ次の防衛戦で、それで勝ちたいって思ってたんですけど。ちょっと1回、出すのが早くなっちゃいましたね」
 ━━1・6板橋で春倉相手にタッグ王座の防衛戦が決まったが。
 「もちろんベルトは防衛します。春山さんが無差別持ってるときに、ボリショイさんが“タッグに挑戦してこい”と言ったと思うんですけど、それに春山さんはそのとき答えなかった。私は春山さんと違ってタッグも無差別もどっちも思っていけるので必ず防衛します。このベルトは1年間3つ、ずっと持ち続けます」