【結果】ディアナ12・27北沢 | 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』

【結果】ディアナ12・27北沢

『下北沢の戦い~壱~』
◆12月27日(火)東京・北沢タウンホール(18:30)
 
▽ブル中野&伊藤薫トークショー
 
 試合前に伊藤薫とブル中野がリングに上がってトークショーが行われた。伊藤の姿を見たブルが話し出す。「特訓から帰ってきたと聞いたけど? 暖かいところに行って気合いを入れてきたって。顔がまず変わりましたね。イトちゃんはお酒を飲まないのに、浴びるほど飲んでる人の顔でした。二重アゴだったのに今は全然ね。変わった。20キロの減量を言ってから、イトちゃんの周り、環境全部が一気に変わったと思うんですよ。引退興行の話をして、一番つらい思いをしたのが伊藤薫選手じゃないかなって。でも、いじわるを言っていたわけではなくて、京子の右腕、ライバルとして絶対にこのままではダメだと。以前は伊藤道場の事を考えて自分のことを考えられていなかった。本当につらい思いをしてきたと思います。変わったイトちゃんを見ることができて嬉しく思います。でも、(1・8出場へは)厳しいので、それだけで出場ってわけでもないんですけどね」。伊藤は「体重だけじゃなく、体のいろんなところにガタがきていて、寒い所だと痛いところが増えてしまうので、気候から変えて行こうかなって。(寒い所だと)軽く歩いてもアキレス腱が炎症を起こして腫れたりする(可能性がある)ので。暖かい所に行ってリハビリ程度にやればいいかなって思っていたんですけど、山に行って毎日5、6キロ歩いたり走ったりしてました」と特訓の様子を話した。引退興行への伊藤参戦について、ブルは「まず試合を見ることと、20キロの減量(を達成すること)。減量しても試合が変わっていなかったら意味がない。最悪1月7日までに達成してなければ試合はないですね」と言うと、伊藤も「自分もそのつもりなんで」と応え「この話をもらった時に、本当にタイミングがよかったと思ったんです。自分でもそう思っていた時に(ブルから)背中を押してもらったような感じでした」。ブルは「伊藤薫ここにありを見せてくれなかったら意味がない。運動神経よかったんだから。若い子と同じくらい動けるはず。今はウソのイトちゃん。トップになってからの試練は必ずプラスになるはず」と期待し、伊藤は「中野さんに言われるからこそ来るものがある。これを機にピーターパンまでは戻れないですけど、できた頃までに戻りたい。極限まで動ける体に戻して、もう一回最後にいきたいと思います」と決意を見せた。


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▼20分1本勝負
 阿部幸江(11分6秒/ラ・マヒストラル)ピヨタマスク・ルチャ・ポジート


 開始早々、セコンドのKAZUKIが足を引っ張って転ばすと、阿部、KAZUKI、さらにレフェリーまで踏みつける。ピヨタマスクは「3回踏まれたよ? 何かここにいるよ」と試合を止めるが、阿部がお構いなしに攻撃。劣勢を強いられながらも、急に怒りを爆発させたピヨタマスクがボディースラムでたたきつけ、逆エビ固めに捕らえる。さらに場外で引きずり回したが、阿部の「あ、イケメン」と客席を指差すと、ピヨタマスクは試合そっちのけで男性客の物色を始めた。それでも試合に戻ると重いドロップキックで攻め立て、再び場外へ。本部席にたたきつけ、花道でボディースラムを決めた。さらにカウンターのラリアットを決めるなど優勢に試合を進めたが、丸め込みの連続で翻弄されてしまう。形勢逆転を狙ったバックドロップはフェースクラッシャーに切り返され、最後はラ・マヒストラル。ピヨタマスクの逆転負けだった。


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▼20分1本勝負
 下田美馬(13分24秒/ジャーマン・スープレックス・ホールド)Sareee

 
 ロックアップから下田が腕を取り、フライングメイヤー。Sareeeは腕を取り返して見せるも、下田がヘッドロックで絞めあげた。顔面蹴り、エルボーパット、逆エビ固め、髪の毛を掴んで振り回すなど、下田の一方的な攻勢が続く。キャメルクラッチ、サーフボードストレッチ、腕ひしぎ逆十字固め、ケンカキック、ボディーシザース、スリーパーと苦しい展開が続いたSareeeだったが、カウンターのクロスボディーアタックで反撃。押さえ込み、エルボーを放っていく。しかし、下田はチョークを絞めあげ、押さえ込みでやり返すと、逆片エビ固めに捕らえる。さらにヒザ十字に移行するもSareeeはロープブレイク。下田は場外に連れ出し、場外ブレーンバスターを3連発。一発目は頭から垂直にたたきつけられ、鈍い音が会場に響いた。Sareeeは観客の声援を背にドロップキック連発で反撃に転じるも、下田のボディースラム、ミサイルキックでまたも劣勢に。顔を張られてもエルボーでやり返したSareeeだったが、下田は低いジャーマンでたたきつけて試合を終わらせた。


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▼45分3本勝負
 ジャガー横田&伊藤薫(2-1)井上京子&青野敬子
[1]ジャガー(16分27秒/ウラカンラナ)青野
[2]京子(10分32秒/飛び付き前方回転エビ固め)伊藤
[3]伊藤(3分1秒/ダブルフットスタンプ→片エビ固め)京子

 
 序盤は青野が捕まるも京子が伊藤にDDTを決めて逆転。再び青野が捕まったが、チェンジした京子がジャガーに吊り天井、ダンシングツリーを決める。ジャガーも負けじとコルバタから卍固めで反撃し、伊藤がフットスタンプ2連発からエルボードロップで続いた。京子と伊藤が一歩も譲らないラリアット合戦。交互に打ちあった後は3度の相打ち。同時に倒れるも、起き上がってから京子がショートレンジでなぎ倒した。伊藤は青野のローキックを浴びながらも、低空ドロップキックで反撃し裏投げで投げ捨てる。ジャガーは蹴り足を捕まえてドラゴンスクリューを2連発。京子が助けに入ってダブル攻撃を狙ったが、これを阻止したジャガーがウラカンラナで青野から3カウントを奪取した。


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 2本目、ジャガーは痛めた青野の足を狙って足4の字固めで絞めあげる。伊藤も容赦なくヒザの上にフットスタンプを落とし、逆片エビ固め、足4の字固めで攻めた。京子の出番がないまま5分が経過。青野はフェースクラッシャーでようやく逆転し、京子につなぐ。京子が強烈なラリアットを浴びせると、ジャガーも目の色を変えてエルボーをたたき込んでいく。しかし、伊藤とのダブルブレーンバスターは逆に京子1人に投げられてしまう。それでも青野を捕まえて試合の流れを掴むも、青野はシャイニングウイザードでピンチを脱出。伊藤は京子を場外に落とし、京子&青野にスライディングキック。4選手が場外で暴れ回り、リングにも戻った京子にジャガーがコーナーから回転式かかと落とし。しかし、伊藤のダブルフットスタンプはかわした京子が、両腕ラリアットで2人まとめて吹っ飛ばし、飛び付き前方回転エビ固めで伊藤から3カウントを奪取した。
 
 3本目。伊藤のダブルフットスタンプで京子が悶絶。しかし、2発目は許さずトップロープから雪崩式ブレーンバスターで伊藤を投げ捨てた。ジャガーにも雪崩式を狙った京子だったが、背後から伊藤につかまりパワーボムでたたきつけられる。ファンタスティックフリップ、ダイビング・フットスタンプで力尽き、2-1でジャガー&伊藤が勝利した。


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 京子「本日、ジャガーさんはディアナ入団してから初試合となります。ディアナに入っていただいて、本当にありがとうございます。ジャガーさんはディアナのためはもちろんですけど、女子プロレス界のために入ったとおっしゃってくれました。今年、最終試合になりますが、来年ディアナはもっといい団体になります。ぜひ、力を貸してください。よろしくお願いします」
 ジャガー「ディアナファンのみなさん、私を受け入れてくれるんでしょうか? ありがとうございます。もちろん、いろんな団体に教え子が分散していて、どこも応援したいです。でも、京子の方向性、すべてを聞いて考えが私と似ていると感じました。私のでき範囲で、どこまでできるかわかりませんが、力を合わせていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします」


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★ブルのコメント


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』  「(伊藤について)久しぶりの試合だったんですよね? たぶん試合のスタミナが切れてるのを感じたんですけど、前と比較したらもうだいぶ違うっていうのはわかります。前だったら絶対につっかかって転んでしまったっていうような場面でも、今日は…転ばないのが普通なんですが、転んでなかったりとか。1番変わったなって思ったのは、京子との殴り合いのときに引かなかったところですね。あそこは見てるお客さんにホントに伝わった瞬間だったと思いますね。あの2人の殴り合いのところですごく表現することができてるなっていうのを感じました。(試合内容は合格か?)進歩だと思います。(伊藤の20キロの減量について)85キロになった時点での連絡待ちっていう形になると思うんですけど、そのときにどこかで計量して決めたいと思います」
 
▼全選手参加バトルロイヤル30分
 ジャガー横田(6分18秒/スクールボーイ)Sareee
<退場順>京子、ピヨタマスク、阿部、青野、伊藤、下田、Sareee

 
 勝者には1・10北沢大会の午後6時半~7時まで自由に使える権利が与えられるバトルロイヤル。Sareeeがエルボー、青野がキック、阿部がエルボーで京子に向かっていくも返り討ち。ブレーンバスターを狙った下田も逆に投げられてしまった。ピヨタマスクが京子を羽交い締めにして全員で攻めるも、京子は阿部とジャガーを両腕ラリアット。しかし、すかさずピヨタマスクがウラカンラナを決めて京子を退場させる。調子に乗ったピヨタマスクは伊藤にもウラカンラナ。しかし、切り返されて3カウントを入れられた。下田へのカサドーラを潰された阿部が失格となり、Sareeeが下田に向かっていく。伊藤がSareeeを抱えて青野に合体ドロップキック。全員からフットスタンプを浴びた青野は、伊藤のフットをかわして丸め込みへ。しかし、逆にエビ固めで3カウントを奪われた。伊藤、ジャガー、Sareee、下田と首4の字固めの数珠つなぎ。下田の号令で伊藤にトレイン攻撃を仕掛けるも、下田だけかわされロープを越えてエプロンへ。トドメを刺そうと飛び込んだ伊藤が場外に落とされる。すかさずSareeeが下田を場外に落とし喜んだが、そのSareeeを後ろから丸め込んだジャガーが優勝を掠め取った。


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 ジャガー「1月10日は仕事で海外に行ってるからいないんだ。いるならコンサートをやってもよかったんですけど。やっぱり、ディアナのためには若い子を育てなければいけないから、Sareeeにあげる。公開練習。30分間見せよう。30分あげるから頑張ってやって」
 Sareee「30分間いただいたので頑張って練習します。見に来てください。よろしくお願いします」


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★京子のコメント


女子プロレス専門誌『RINGSTARS』  「振り返るっていうか、旗揚げしてからずーっと走り続けてきてるので、振り返るってことがまだできないっていうか、昨日久々に試合前だったんで(店が休みで)ベッドでゆっくり寝れて、なんか5時間以上寝ると背中痛くなるんだな、みたいな(苦笑)。けっこうホントに昨日ゆっくり寝たんですけど、明日どうしようかな? って考えたら1年っていう締めくくりなんですけど、自分的には1年ぜんぜん終わってない感じがして、最終戦を北沢タウンホールでできてホントにディアナが好きなお客さんが集まってくれて。ジャガーさんも入ってくれて初ディアナ参戦。また新たな気持ちで考えていかなきゃいけないのかなって改めて思いました。今年やらなきゃいけないことがまだあるんですけども、1月からはまた新たな気持ちで、ディアナ再出発って気持ちで頑張っていきたいと思いますので、来年はガンガン攻めていきたいと思います。応援してください。今年はいろいろありましたけど、来年はもっといい年にしたいと思います。よろしくお願いします」