【結果】アイスリボン5・11蕨
『アイスリボン・289』
◆5月11日(水)埼玉・イサミレッスル武闘館(19:30)
観衆89人
▼15分1本勝負
大石真翔&○新田猫子(7分50秒/猫なで式背骨折り)都宮ちい&●内藤メアリ
18日にインターナショナルリボンタッグ王座に挑戦するにゃん’sクラブと、13日にIW19王座に挑戦する都宮、大事な試合を前に負けられない者同士が対戦。先発で都宮と猫子が向かいあうも、都宮が猫だましでひるます。内藤がドロップキックの連発で反撃を許し、サイドバスターを浴びる。さらに、セカンドロープでのカニ歩きならぬ猫歩きからエルボードロップ。都宮が大石のミラクルエクスタシーを絶叫でDDTに切り返し、ナックルパートから掟破りの逆ミラクルエクスタシーを狙うも、これは逆に投げられる。大石が猫子をモンキーフリップで内藤の上に投げる合体技で追い込むと、最後は猫子が変形のバックブリーカーでギブアップを奪った。
▼10分1本勝負
藤本つかさ(4分52秒/ミサイルキック→片エビ固め)成宮真希
手刀で先制を許した藤本。エプロンから逆に手刀を見舞うなど余裕を見せたが、回転式やダイビング式と、様々な形で放たれる手刀に手を焼く。リバースカンパーナを決められ、首固めでヒヤリとさせられたが、サッカーボールキック、PKと放ち、ミサイルキックで仕留めた。
▼15分1本勝負
○星ハム子&宮城もち(8分44秒/スモウラリアット→片エビ固め)澤宗紀&●真琴
5・5後楽園のトーナメントで準優勝した澤&真琴と、5・7蕨でタッグ王座次期挑戦者決定戦に敗れたハム子&宮城の対戦。入場だけで澤に「強敵だ!」と言わせたハム子組がゴングと同時に奇襲をかける。ハム子のセクシーポーズで精神的苦痛を与えて流れをつかんだ。澤はタオルで目隠しして苦痛から逃れるも、当然相手の動きがわからず逆効果。守勢を強いられた。合体攻撃を次々と決めるハム子組が優勢に試合を進めた。宮城のもっちりバディシザース、ハム子の突っ張り、バックフリップ、ダイビング・ボディプレスを食らった澤だが、「セクシー!」とケツに蹴りを一発。しかし、終盤には宮城がドラゴンスクリュー&シャイニング腹ザードを澤、真琴と2人に決める。コーナーからの合体攻撃を真琴に決め、ハム子がブレイジングキックの蹴り足をキャッチして後にたたきつける。最後は相撲ラリアットでハム子が勝利した。澤は「強敵じゃないですか! もっと情報をくださいよ。でも、まだまだ目に余るセクシーさ、肉に余るセクシーさ、プレイヤー(対戦相手)に嫌がられるくらいの評判があがるくらいがお客さんに喜ばれる。やりすぎくらいなセクシーさがいい」と相手を称えた。
▼アイアンマンマッチ20分間勝負
さくらえみ(11-0)松本都
[1]さくら(11分57秒/リバーススプラッシュ式半捻りセントーン→片エビ固め)都
[2]さくら(12分13秒/ムーンサルトプレス→体固め)都
[3]さくら(12分47秒/タイガードライバー→エビ固め)都
[4]さくら(13分10秒/シュークリーム)都
[5]さくら(13分35秒/足かけ式羽根折り固め)都
[6]さくら(14分0秒/トラブルクラッチ)都
[7]さくら(14分27秒/バックドロップ→体固め)都
[8]さくら(14分47秒/フェースバスター→体固め)都
[9]さくら(15分15秒/ドラゴンスリーパー)都
[10]さくら(15分50秒/フェースロック)都
[11]さくら(19分38秒/みやここクラッチ)都
約3カ月シングルで勝ち星がなく、後輩相手に連敗を重ねている都。「私の前で努力してみろ。他の人と違うことをコメントしようとしてるけど、試合も面白くない。居場所がなくなる。去年と同じことをやってるだけで成長してない」とさくらに言われ「いつだって準備できている」と言い返し、1年5カ月ぶりのシングルマッチをアイアンマンマッチで行うことが決定した。
オープニングの入場式では都がマイク。「土曜日からの4日間、崖っぷちとか正念場とか、いろんな方から言われて来ましたが、それはさくらえみにも当てはまること。今日はアイスリボンの正念場でもあり、節目です。どうなるかわかりません。交通事故が起こるかもしれませんが、気持ちを独裁者にぶつけていきたいと思います」。
ゴング前の握手でさくらが強烈な張り手。客席が凍り付く中、都がガムシャラに向かっていく。ジャイアントスイングは重くて上げることができず、キャメルクラッチを決められても「ヤ!」とポーズを決めて強がる。しかし、マンマミーアはさくらが踊ることも許さず、流れを変えようと場外に落としても、さくらはすぐにリングに戻る。2度目のマンマミーアは逆に場外に落とされ、イス攻撃を浴びた。都はイスを奪って殴るも思いっきりできず、すぐに劣勢に。エプロンで70キロ弾を食らい、ヘッドシザースに捕まった。リングに戻り、都が3度目の挑戦でマンマミーアを決めたが、さくらはカウント1で肩を上げる。都は泣きながらも諦めずに攻め続け、ミサイルキック3連発を食らっても肩を上げた。しかし、リバーススプラッシュ式でフットスタンプ、スプラッシュ、捻り式スプラッシュと3発連続で食らうと、ついに3カウントを許してしまった。さくらは休む間もそのままムーンサルトプレスで2本目、タイガードライバーで3本目、シュークリームで4本目と立て続けに奪う。2度目のタイガードライバーを堪えられたが、腕をクラッチしたままグラウンドに持ち込んでギブアップを奪い、立つことができない都の足を変形アンクルで固めてタップさせる。さらにバックドロップでフォールし7本目、ダブルアーム式フェースバスターで8本目を奪う。15分が経過。ジャーマンは阻止されたがドラゴンスリーパーで9本目、スマッシュマウスからグラウンドでのフェースロックで10本目を奪取。さくらは都に張り手を打たせると、都は気持ちをこめた張り手を連発。スタナーからダイビングクロスボディーアタックを決めたが、フォールはさくらに逃げられてしまった。逆にさくらがスタナー、ダイビングクロスボディーアタック。都はカウント2で肩を上げた。コーナーに上ったさくらをパワーボムでたたきつけ、シャイニングウイザード3連発を決めた都はイスを要求。しかし、これはレフェリーが許さない。ならばとマンマミーアを狙ったが、ボディプレスでかわさえる。それでも都はみやここクラッチにいくが、さくらが切り返して逆にみやここクラッチで3カウント奪取。都はさくらのラ・マヒストラルは許さず、みやここクラッチ。カウント2で返されても、そのまま横回転からフォールしたが3カウントは奪えず時間切れとなった。
▽エンディング
藤本「今日のメインを見て、知らない人もいると思うんですけど、自分がICEのベルトを初めて巻いた時に、去年1月4日にさくらさんから獲ったんですが、数々の先輩から防衛したのに、ベルトを獲られたのは都でした。あの頃の都は神がかっていたし、今日の都は見たくありませんでした。自分は都にシングルで負けている。あの時の都とタイトルマッチをしたいと思っていますが、今の都とはしたくない。今から勝負。数少ない同期なので一緒に頑張りたいと思いました」。
真琴は「SMASHの練習にいけなくなった」とさくらをにらむ。さくらは「腕立て伏せ100回できたら行っていいと課題を与えたのに、真琴は見せにも来なかった」と説明。真琴はその場で挑戦。隣で軽々とこなす都宮に対し、真琴は80回前で止まってしまい時間切れ宣告。真琴は号泣してしまった。
都「今日の試合で自分はさくらえみに何を残せたかって言うと、何も残せたものはないかもしれないですけど、でも今日試合をして、本当に自分の中に悔しさ、憎しみ、恨み、本当に黒い気持ちがいっぱい残ったのは事実です。今日の試合をもって、自分はしばらくアイスリボンに出られなくなるかも知れないけど、この残った気持ちを忘れないで、絶対に帰ってきたいと思います。痛み、苦しみ、悔しさ、絶対に忘れません。100倍にしてこの女に返したいと思っています」。
さくら「悔しい気持ちって人間はわりとすぐ忘れちゃうのね。私も後楽園満員にならなくて、満員にできないまま。都が忘れたくないなら、次の土曜日に試練を与えましょう。さくらとシングルなんて簡単よ。次の土曜日に松本都vsたま子を組みたいと思います。私から学んだことをたま子に全部ぶつけて」。
都「はい…わかりました…。今日、学んだことをぶつけて、さくらえみ以上に強敵だと思いますけど…わかりました」。
