タンタルの指輪は紛争鉱物の心配があるのでしょうか? | 【金属アレルギー専門】TOKYO DIAMOND 代官山指輪工房

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タンタルについて調べると、紛争鉱物である、コンフリクトメタルである、コンゴの紛争が続く資金源になっている、という情報が見つかります。

また時々、タンタルというとコンゴの紛争鉱物ではないでしょうか?とご質問いただくこともあり、社会問題に意識的な方には、タンタルは社会問題の一端として認識されているようです。


しかし、このタンタルの紛争鉱物問題については、私がこの業界(レアメタル材料の業界)の関係者から集めた情報では、現在(2004年以降)、紛争地域からのタンタル鉱物は、世界中を包括した規制によって取り扱いが出来ない状況になっています。

だから、何の心配もしていません。

タンタルは、ヒトに優しく、美しくて、素晴らしい、人と人を繋ぐ、地球からの最高の贈り物だと、私は思って扱っています。


そのあたりのことについて、詳しく書き残しておこうと思います。

 

紛争鉱物とは?


紛争鉱物(コンフリクトミネラル)とは、アフリカはじめ紛争地域で採掘された鉱物資源のことで、これら鉱物資源が反政府組織の大きな資金源となっていることから社会問題として認識されています。

紛争鉱物は、主にすず、タンタル、タングステン、金の4つの金属と定義されています。他、ダイヤモンドも同様に紛争鉱物とされていましたが、現在では紛争ダイヤモンドを規制する枠組みとして「キンバリー・プロセス」が制定されました。

 

 

ちなみに「紛争鉱物」という呼び方から、どんなイメージを連想するでしょうか?

紛争の原因になっている鉱物、なにか血みどろの奪い合いをしているイメージでしょうか?

しかし、よくよく調べてみると分かるのは、「紛争地域で採掘された鉱物資源で、それが反政府組織の資金源になっていること」が問題であり、これらの鉱物をめぐって血みどろの争いをしているということとは違うようです。

だからといって、問題ではないと言うつもりはありませんが、言葉のイメージと問題の本質は違う、ということは押さえておきたいポイントです。

 

どちらかというと、「紛争鉱物」と指定して規制することで、反政府組織の資金源を断つことで弱体化させることが狙い、ということが見えてきます。

 

 

タンタルは紛争鉱物?


タンタルの紛争鉱物不使用の認定団体「RMI(Responsible Minerals Initiative)」が、2004年から発足しています(2004年当時の名称はEICC)。

RMIウェブページ:
http://www.responsibleminerals


この規制によって、コンゴの紛争地域をはじめとした、紛争地域からのタンタル鉱物は、世界的に扱えない状況になっています。

これはなぜかというと、現在ではタンタルはスマートフォン製造に欠かせない材料になっており、ほぼ全てのスマートフォンにはタンタルが半導体材料として用いられているのですが、

アップルやソニーをはじめとした上場企業は、RMIの認定を受けた材料を用いていないと上場基準を満たせない、など厳しく管理されている状況だからです。

また、これを受けて、現在タンタルのRMI認定取得率は100%に達しています。

情報ソース:電子情報技術産業協会
https://www.jeita.or.jp/


つまり、RMI認定を受けていないタンタル材料(=紛争と関係したタンタル)は、正規のルートでは流通していないということになります。

もちろん、弊社で扱うタンタル材料も、正規のルートを複数確保して仕入れています。



以上、タンタルと、紛争鉱物のお話でした。


タンタルも、金(ゴールド)もダイヤモンドも、限りのある貴重な資源の背景には、紛争や社会問題との関係抜きには語れないものがあると思います。

例えば石油などは、ことさらに紛争鉱物と言うまでもなく、奪い合う人たちの暴力が戦争にまでなったこともありました。(過去の話ではなく、現在進行形?)

 

でも、石油自体に罪はないし、石油が無かったとしたら紛争が無いのかといったら、そうでもないでしょう。

やはり、どんな資源だって、扱う人次第なのではないか、と思うのです。



幸せなタンタルの結婚指輪と紛争を、勝手に結びつけてもらっても困るという当事者意識もあって、書かせていただきました。

機会を見つけて、鉱山の現場なども実際に見にゆき、レポートしたいと考えているところです。

 

 

 

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