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病の子を持つ親の愛情と
医療に携わる者の倫理との狭間で悩んだとき、
天才外科医が下したある結論とは!?
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
いくらか4つ寄り。
次々に事件が起こる。
誘拐、放火殺人、失踪、自殺とされる死、などなど。
刑事事件ではなくても、
家庭内での微妙なすれ違いや疑心、
それぞれの立場故の友人との摩擦、
以前からの同僚の変化やら新入りのもたらす波紋やら
本当に次から次に色んなことがあって。
おまけにその背後にあるらしいのは
臓器移植に絡むとても複雑で微妙で難しい問題。
「親の愛情と医療に携わる者の倫理」というのは。
ルールを逸脱しての暴走は
結果的にその分野での進歩を阻むと分かってはいる。
だけど、目の前に移植なしには助からない、
遠くない未来に死んでしまうのが避けられない子どもがいて、
その子どもを助けられるかもしれない可能性(術)があれば
それに賭けてみたいと思う気持ちも情としてとても分かりやすい。
移植用の臓器を確保する為に、
貧しい国・地域で誘拐してきた子どもを殺すというやり方は
当然のこと赦されないけど、
もう一つの方なら……、と思う親の気持ちというのは。
と興味のある(惹かれる)要素は幾つもあるのに、
どうにもサラッと流れていってしまったのは何故だろう。