『145gの孤独』 伊岡瞬 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

145gの孤独/伊岡 瞬
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ただ、そばにいるだけ
夢を諦めた男が立ち上げたビジネス――「付き添い屋」。
そこに集まる人々が織りなす、奇妙で切ない人間ドラマ。
胡散臭さの固まりみたいな商売だ。

プロ野球投手として活躍していた倉沢修介は、
試合中の死球事故が原因で現役を引退した。
その後、雑用専門の便利屋を始めた倉沢だが、
その業務の一環として「付き添い屋」の仕事を立ち上げることになる。
そんな倉沢のもとに、ひとりの人妻が訪れる。
それは「今週の水曜、私の息子がサッカーの観戦をするので、
 それに付き添ってほしい」という依頼だった。
不可思議な内容に首を傾げながらも、少年に付き添うことになる倉沢。
その仕事が終わるや、またも彼女から
「来週の水曜もお願いします」という電話が入る。
不審に思った倉沢は……。
情感豊かな筆致で綴りあげた、ハートウォーミング・ミステリ。
自分をごまかし、慰め、這いつくばって、
それでも人は生きていく。

――――― 帯より


個人的評価 : ★★★☆☆


初めましての伊岡さん。


「ハートウォーミング」に納得する部分もある。
何もかもに投げやりだった倉沢が、
西野兄妹や二代目たち、
付き添った少年をはじめ、依頼で出会った人たちとの関わりの中で
少しずつ見つめなおし、前を向き、立ち上がっていくという部分では。


そういう「ハートウォーミング」な部分はあるんだけど、
思ったよりヘビーな色々も。

倉沢が抱えているものもそうだし、
西野兄妹の事情もそうだし、
倉沢をこの仕事に引き込んだ男もそうだし。

面白くなかったわけじゃない。

読んでる間はそれなりに引き込まれたはずなんだけど、
後々感想を書こうと思ったときに少々困る。


特に書いておきたいことが浮かばなくて。