- 天網 TOKAGE2 特殊遊撃捜査隊/今野 敏
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好評シリーズ第2弾
前代未聞の同時多発バスジャック事件発生、
警視庁の覆面捜査チーム「トカゲ」の前に最大の敵現る
これぞ本格警察小説の極み!
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
前作でも感じたことなんだけど、
今回も最後が随分急いだな、なんて思ってしまう。
バスジャック犯の確保以降特に。
「トカゲ」の任務を考えれば
ある程度仕方のないことなのかもしれないけど。
「同時多発バスジャック」の真相もまた気持ち悪い話だ。
気持ち悪いというか、理解できない話というか、心地が悪いと言うか。
特に実行犯が。
逮捕後早々に供述し始めた方の男は「知的レベルが高い」はずなのに
自分のやったことをああいう風に言ってしまえる感覚が気持ち悪い。
そもそも、金銭目的だとか怨みだとかいう訳でもなく、
あんな計画に乗ってしまうこと自体も
相当理解を超えた話ではあるんだけど。
こういう犯罪、こういう事件が
絶対に起こりえないとは言えないのが現実だろうか。
匿名で実体のない世界から、生身の人間を相手にするまでの間には
なかなかの線があると思うんだけど
意外とあっさり飛び越えちゃう人もいるのかな……。
正直なところ、
動き出してからしばらくの上野には少々イライラさせられたりも。
「謙虚、驕らず」というよりもむしろ「卑屈」に思えたりして。
ただ、リーダーを務めたこともあって成長したんだろうし、
今後シリーズが続いてるならまた読んじゃうな。
そうなればトカゲ6、7、久良木たちもまた登場して欲しいな。