- 1gの巨人/大山尚利
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新手の詐欺か?
妻のみどりと飛び降りをとめたことから始まった異常事態――
狙いは何だ?
「ガリバーの行方を知らないと、あんたも殺されるぞ」
―――わけがわからない。
得体のしれない大男を助けてから、私は何に巻き込まれている!?
日本ホラー小説大賞長編賞作家が才能の限りを尽くした、
ノンストップ・心理サスペンス!
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
入り口は面白かったんだけどな……。
ほとんど口も利かず謎めいた大男「ガリバー」、
そのガリバーを追っているらしい怪しげな男たち、
思い出したように意味ありげに出てくる猫、
輪をかき乱す厄介な男と崩壊しかける家族・友人関係、などなど。
そういう色々が気になって前半は面白く読んだんだけど
それが後半一気に失速した感じだろうか。
特にお見舞い以降急にガタガタっとテンションも下がっちゃって。
最後もな……。
綺麗にまとめようということなんだろうとは思う。
けど、色々中途半端というかほったらかしというか……。
特に途中で起きた殺人なんて結局どうなっちゃったの?と。
「殺人」なんてとんでもない事実なのにまるでなかったことみたいで。
それを犯した彼も結局どういう人で何を考えてたのか微妙なままだし。
それは私の読み方の問題なのか?
猫のクッキーも中途半端だと思ってしまうひとつか。
所々意味深な(と思えて仕方ない)描写がされてたりしたわりに、
どうにも。
ただただガリバーさんが哀しいだけ。
ということで、どうにも残念な印象になってしまった……。