『BG、あるいは死せるカイニス』 石持浅海 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

BG、あるいは死せるカイニス (ミステリ・フロンティア)/石持 浅海
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天文部の合宿の夜、学校で殺害されたわたしの姉。
男性化候補の筆頭で、

誰からも慕われていた優等生の姉が、どうして?
しかも姉は誰かからレイプされかけたような状態で発見されたが、
男が女をレイプするなんて、この世界では滅多にないことなのだ。
捜査の過程で次第に浮かび上がってきた《BG》とは

果たして何を指す言葉なのか?
そして事件は連続殺人へ発展する――。
全人類生まれたときはすべて女性、

のちに一部が男性に転換するという
特異な世界を舞台に繰り広げられる奇想の推理。
破天荒な舞台と端正なロジックを堪能できる石持浅海の新境地!
――――― 表紙袖より


個人的評価 : ★★★☆☆

多少4つに寄る3つ。


設定は面白かった。
女性しか生まれない世界、
選ばれた優秀な人間だけが男性化、
国に厳しく情報管理されている謎の病気、
《BG》というさらになぞめいた存在、などなど。


ただ「端正なロジックを堪能」は私には少々ピンと来なかった……。
伏線の回収だとか

小さな出来事の繋がりだとかが明らかになった気持ちよさ、
驚きは期待したほどではなかったかな、なんて思う。


あの人男性化するために採った手段、
それに協力した(その想いを利用した)人がしたことはとても残念で、
人間として、社会のあり方として

色々と考えさせられたりもするんじゃなかろうか。