『TOKYO BLACKOUT』 福田和代 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

TOKYO BLACKOUT/福田 和代
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未曾有の大停電が東京を襲う。
午後7時、信濃幹線の鉄塔爆破。
午後9時、東北連系線の鉄塔ヘリが衝突。
しかしこれは、真夏の首都が遭遇した悪夢の、まだ序章に過ぎなかった。

犯人も、警察も、深刻なトラブルに直面したすべての人々も――
空前の混乱の渦中で、彼らは自分たちの闘いを、闘い始める。


大型新人が満を持して放つ、超弩級のクライシス・ノヴェル!
―――――― 帯より


8月24日午後4時、東都電力熊谷支社の鉄塔保守要員一名殺害。
午後7時、信濃幹線の鉄塔爆破。
午後9時、東北連系線の鉄塔にヘリが衝突、倒壊――
しかしこれは、真夏の東京が遭遇した悪夢の、まだ序章に過ぎなかった。
最後の希望が砕かれたとき、未曾有の大停電が首都を襲う!

目的達成のために暗躍する犯人たち、
そして深刻なトラブルに必死に立ち向かう市井の人々の姿を
鮮やかに描破した渾身の雄編。
大型新人が満を持して放つ超弩級のクライシス・ノヴェル!

――――― 表紙袖より


個人的評価 : ★★★★☆


何だかとても心地悪い感じ。
やったこと(結果)と動機のアンバランスさがどうにも。
気持ち悪いというか、釈然としないというか。


動機になった出来事は確かに酷い話。
街全体への怨み、というのも想像はできる。
ただ、その怨みと結果がどうにも。


主犯にあんなのことをするだけのエネルギーを感じない、
というのもしっくりこない原因だろうか。
「大停電は手段でしかない」と書いてあったけど、それもかな……。


その大停電を引き起こすために、
その手段を用いて目的を果たすために、何人殺したか。
主犯にそれだけのエネルギーを感じないまま。


静かな(淡々とした)犯人もいるだろうけど、
そういうのとも少し違って。


少々中途半端に思える登場人物も。
警察側とか電力会社側なんかに。


今このタイミングで読むものじゃなかったかもしれない。
「あって当然」の電気や安全を守るために
必死に闘っている大勢の方を思うと、涙が出そうになった。