- オルゴォル/朱川 湊人
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隣にいる、大切な人の心の声が聴こえてくる物語――
「それは、世界でたった一人の人にしか、
聴けないオルゴールなんだ。」
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
温かいほのぼの系のものかと思ってたんだけど、
想像してたよりもずっと重たい話だった。
離婚した両親とそれぞれのこれからの話、
空気が読めないと苛められがちなクラスメイト、
JR福知山線の脱線事故、大震災、
戦争・原爆・特攻隊といった人の命、生死。
色んな人に会ったり、色んなものを見たり、
考えたりしながら成長していく物語。
あの同級生は何かしらの秘密があるのか
と思ったんだけどそうでもなかったんだ。
ふと見せるリアクションに意味ありげなものを感じたんだけど、
考えすぎだったか。
小学生の子がほんの数日の間に体験するには詰め込みすぎで、
「成長」が上手いこと行き過ぎな気も多少するけど、
それは彼が(悪態を吐いてみたり悪ぶってみたりしても)
元々いい子だったってことでまぁいいか。