『女奴隷は夢を見ない』 大石圭 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

女奴隷は夢を見ない (光文社文庫)/大石圭
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「あなたのご両親は、あなたを売ることにした」
女子大生・川上春菜は、

父親の使いで訪れた横浜のビルで、突然告げられた。
自分は売られ、間もなく

「奴隷市場」で競りにかけられるというのだ。
ビルの一室に拘禁され、絶望にくれる春菜。
だが、仕入れられていたのは、彼女だけではなかった。
女たちを待ち受けていた壮絶な運命とは?
おぞましくも美しい禁断の書。
――――― 裏表紙より


個人的評価 : ★★★☆☆


上にも引用した裏表紙のあらすじを読んだ印象では
親に売られた春菜の物語なのかと思ったんだけどな。
物語に於ける彼女の存在感が想像以上に軽かった。


その他にも何人かの“奴隷”が描かれてはいる。
夫に売られた元タレントの妻だとか
海外の売春宿から売られてきた盲目の少女とか。
元々彼女たちと同じ立場だったのに
訳あって彼女たちの世話をする側に回った女性とか。


むしろ彼女たちを売る側、奴隷商人の男の物語なのかな。
親からその仕事を引き継いで、
自身のしていることを「卑しい仕事」だと言いながらも
盲目の少女に惹かれていく代表の男の物語?


それにしても少々物足りない感じもあるんだけど。
何度か眉間に皺が寄ったりはしたけれど、
それにしても随分サラッとサラッと。


設定が設定なのであまりヘビーにずっしり書かれても
しんどいだろうからこれくらいでいいのかな……。

とにかくこれは合わなかったのかな……。