『ダンサー』 柴田哲孝 | 鈴と空のブログ

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ダンサー/柴田 哲孝
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究極の徹夜本

あなたはもう、眠れない。


嵐の夜、研究所から姿を消した謎の生命体、“ダンサー”。
同じ頃、フラメンコの踊り子・志摩子は
正体不明の男につきまとわれて……
書き下ろし傑作ミステリー長篇。
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★☆☆

少々4つ寄りの3つ。


ある点に関してネタバレなのでご注意を。
“ダンサー”の正体だとか
話の軸になる重大なものではないですが。


ジャック……。
読みながらそんな予感はしてた。
予感どころか、きっとそうだと覚悟もしてた。


けど、やっぱりあんなの嫌だ……。


シリーズものだからなおさらか。
元々動物との別れのシーンは苦手なんだけど
お利口で可愛い姿を何度も読んでるだけに
結構好きになっていたらしい。
自分でもさほど意識してなかったんだけど。


それが今作の中心でないことは分っているんだけど、
話の内容なんてどうでもよくなっちゃいそうなくらい嫌だ。
「どうでもよく」なんてさすがに申し訳ない言い分か。


内容に関しては同じシリーズということもあって
これまでに読んだ『TENGU』『KAPPA』と近い印象だろうか。
「命に対する責任」ということで。


“ダンサー”は確かに何人もの人を殺したんだけど、
それをさせたのもまた人間なわけだし。


ということであの人の言動はいちいち不愉快。
“ダンサー”が起こした殺人事件への直接的な関わりだけでなく
隠蔽のためにしたことだとかあの犬への接し方だとか色々。