『ネバーランド』 恩田陸 | 鈴と空のブログ

鈴と空のブログ

読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

ネバーランド/恩田 陸
¥1,575
Amazon.co.jp

7日間。少年たちに何が起きたのか



クリスマス・イヴ。
無人の寮に、帰ることの出来ない4人の少年が残った。
切なくほろ苦い青春ミステリの金字塔!


「よし、聖夜にふさわしく、統の望み通り懺悔大会といこう。
 ただね、俺重いものを背負わされるのは嫌なんだ。
 秘密ってのは重たいもんだからね。
 繰り返すようだけど、俺は神父じゃない。
 だから、お互い自分の身を守れるように一つだけルールを考えたから、
 それに従ってもらえないかな」
「ルール?」
統が素早く反応した。
「うん。一つだけ嘘を混ぜてほしいんだ」
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆


“ミステリ”という感じはそんなにしなかった。
そういう部分がないわけでもないんだけど
それよりも4人の友情物語
(ほんのりボーイズラブ要素もあり?)の印象の方が強い。


それぞれに何かを抱えた4人は魅力的で面白かった。
過去の恐怖体験や現在進行形の家族の問題など
高校生が他人に知られないように抱え続けるには
少々重すぎやしないかとも思うけど。


あとがきにあったように『トーマの心臓』とはまた違うと思う。
けど、これも好きだ。


男子高校生のリアルな姿や葛藤を期待して読むと
ちょっと拍子抜けするんだろうか。
高校生らしいとは思わなかったので。
私のイメージする高校生よりも随分大人と言うか。
それも話の終わり近くに意味のあることなんだけど。