『紅雲町ものがたり』 吉永南央 | 鈴と空のブログ

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紅雲町ものがたり/吉永 南央
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オール読物推理小説新人賞受賞
宮部みゆき、藤原伊織、高橋克彦、3氏推薦!


おばあちゃん探偵、走る!


離婚や息子との死別を乗り越え、
老いても自分の夢にかけた大正生まれのお草。
知的で小粋な彼女が、街の噂や事件の先に見た人生の“真実”とは――。
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆

5つ寄りの4つ。

『Fの記憶』『オリーブ』に次いで3冊目の吉永さん。
その3冊の中で(わりと大差で)一番好き。


なんせお草さんが素敵。


お婆ちゃん探偵というと、
清水義範さんの『やっとかめ』シリーズが浮かぶんだけど
このお草さんはあちらより可愛らしい感じだろうか。


お草さんだけじゃなく、久実も由紀乃も、
レギュラーじゃない中の何人かも好い。
最初の話の空き巣だとか。
犯罪者を「好い」というのは少々憚られるんだけど
最後の去り際とか、なかなか。


それぞれのエピソードは結構苦かったりする。
虐待だとか貧困だとか。
それでもお草さんという人に救われる感じだろうか。