『中途採用捜査官 SAT、警視庁に突入せよ!』 佐々木敏 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

中途採用捜査官 SAT、警視庁に突入せよ!/佐々木 敏
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テロリストが警視庁を占拠した!?
現実の本庁内部を調べ尽くした―――。
これがほんとの警察小説


本庁ビル図解付き


目もくらむスピード感と驚くべき整合性 【君塚良一】
大胆すぎる警察小説 【ラジオライフ編集長 神浦高志】と大絶賛!
――――― 帯より


NHK「週刊ブックレビュー」で笑賛された前作
『中途採用捜査官@ネット上の密室』からは
作風を大きく変えたが、ITや政治、経済の知識を駆使して
リアリティを追求する手法は従来どおりで、
本作も徹底した警察取材に基づいて執筆している。
――――― 裏表紙袖より


個人的評価 : ★★★★☆

3つに寄りのぎりぎり4つ。


前作を読んだときと似てるんだけど、
これも正直「惜しいなぁ……」という感じがして仕方ない。


専門的な難解さはこちらの方がかなり軽めだと思う。


警視庁を占拠したのは日本人グループ「東洋の牙」と
外国人グループ「イスラム聖戦士旅団」の“合同司令部”、
人質は警視総監はじめ職員・民間人合わせて5000人、
テロリストらは核爆弾まで所持している…などなど
設定としてはかなり派手。


その派手な設定に、面白そうだと期待したんだけど。
進むにつれて、「ん…?」って感じがしちゃった。


確かにスピード感はあると思う。
長さのわりに早く読めたので。


警察内部の問題や上層部の責任逃れや情けなさがあったり、
テロリスト集団の内輪もめがあったりで、
どれもこれもちょっとずつ面白いんだけど、
そのわりに最後まで読み終わった後の印象は
「なんか惜しい…」になってしまう不思議な残念さ。


キャラクターがイマイチ魅力的に感じられないのも
「面白い!」と入り込めない一因にはなってるんだろうか。
このキャラクターが好き、という人物がいないだけじゃなくて
こいつが嫌いだ!ってほど強い気持ちを抱ける人物もいなかった。