- 倒錯のロンド (講談社文庫)/折原 一
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推理小説の新人賞をめぐる盗作と倒錯……
巧妙な仕掛けと衝撃の結末―――
本格推理の新鋭が読者に挑戦!
書下ろし長篇推理 島田荘司氏絶賛!
一読後、まさに驚嘆した。
これは大変な傑作だ。
そして後書まで読み、切なくなって、
もう陽は高いのに、なかなか寝つかれなかった。
この作品が乱歩賞を落ちた時の件りが、後書で書かれていたからだ。
僕がもし審査員の一人だったら、断じてそんなことはさせなかった。
島田荘司
――――― 1989年版 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
ちょっと悩んだけど、5つ寄りの4つ。
今までに読んだ『倒錯の』と付く作品の中で一番好き。
まだ全部の『倒錯』を読んだわけじゃないけど。
折原さんの、まして『倒錯―――』は複雑で読むのがしんどい、
という印象もあったんだけど、これは圧倒的に読みやすかった。
時間もそんなに掛からずに読みきれる。
狂気は相変わらずなんだけど、
それも今まで読んだ2作とは何となく雰囲気が違うような。
ただ気持ち悪いだけの狂気じゃないというか。
『後書』と上に書いてある分も、
作品解説的なものというよりも本編の続き。
私はその前の部分(エピローグ)で終わってた方が好きだったかも。