監督:フェルナンド・ペレス
脚本:フェルナンド・ペレス、マヌエル・ロドリゲス
撮影:ラウル・ペレス・ウレタ
音楽:エデシオ・アレハンドロ
編集:フリア・イップ
あらすじ
キューバの90年代は“非常時”を宣言するほどの苦境とともに始まった。
苦しいながらも、革命の理想を守って30年が経とうとする頃、世界では、ベルリンの壁が崩れ、ソビエト連邦が消滅し、キューバは孤立してしまったからだ。
映画の主人公ラウラは、思春期の娘ラウリータと母の三人暮らし。二度の離婚歴がある。
職業は大学教授(物理学)で、職場では“最優秀教授”に選ばれるほど高い評価を受けている。しかし、毎日の単調な繰り返しは、いつの間にか彼女を蝕んでいた。“寝ていても現実と全く同じ夢を見る”という問題を抱え、今は医者に通っている。
しかも一人娘のラウリータが、学校を休学し、「マダガスカルに行きたい」と言い出した。
「物事は急には変わらない。自分のしたいことが分かっているの?」と問うラウラに、娘は「ママのようになりたくないことだけ分かっている」と答える。
娘を心配するラウラは、家庭にもっと気を配ろうとするのだが、その意図は空回りするばかり。途方にくれる彼女の目に映る娘、ラウリータは“自失状態”。瞑想にふけったかと思えば、ロックに夢中になったり、はたまた教会で歌うことに熱心になったりと、試行錯誤を繰り返す。かと思えば、“神の教え”に従って、街で出会った子供たちに自室で食事をふるまったり…。
遂にラウラの堪忍袋の緒が切れ、ラウリータは子供たちと家を出ていく。本当はラウリータも母と同じで苦しんでいるのだ。
母は娘に会えなくなって、初めて心の底から娘を愛していることに気づき、娘を守りたいと思う。そして自分のことよりも、娘の心の声に耳を傾けようとする―
☆追記
作品ノート
https://ameblo.jp/rincon-del-cine-cubano/entry-10001561558.html
ピエドラ教授コメント
https://ameblo.jp/rincon-del-cine-cubano/entry-10001601459.html